新日本プロレス25日の横浜アリーナ大会でダニエル・グレイシー(41)とのV1戦に臨むIWGPインターコンチネンタル王者・中邑真輔(34)が23日、米大陸縦断防衛ロードをぶち上げた。

 現地時間17日まで米国に遠征していた中邑は、同13日にフィラデルフィアにあるダニエルの道場を視察するなど精力的に活動。2002年12月のMMA戦で敗れたダニエルへの約13年越しとなるリベンジに向け、抜かりない準備を整えた。

 米国は11年5月にIC王座の初代王者決定トーナメントが行われた地でもある。前王者時代にはメキシコで王座戦を実現させた実績を持つ中邑は「視野は広がりますよね。より世界的なものを意識した方がいいのかなと。ニーズも感じますし。勝ったから言うけど(ニューヨーク大会で対戦した)ケビン・スティーンとの試合をIC戦にしても良かったかな」と豪語。横浜決戦から始まる新たな防衛ロードにおいて、原点の地でもある米国での王座戦への意欲を強めた。

 さらに中邑はダニエルの首を通行手形に、グレイシー一族の拠点・ブラジルへの進出までもくろむ。「昔の極真(空手)のように柔術は世界中に広がってますし(グレイシーは)今のプロレスファンが思っている以上にビッグネーム。『ジャングルファイト』(03年9月、総合格闘技イベント)以来のブラジルにも行ってみたいし『水曜スペシャル』的なものも可能になってくるんじゃないかってのはありますね」

 一般的にブラジルでプロレスが盛んというイメージはないが、同地で絶大な知名度を誇るグレイシーを軍門に下すことができれば大規模な大会開催も決して不可能ではない。とにかく、中邑はベルトの名前に刻まれた「大陸間」を地で行く米大陸縦断に打って出る決意だ。