中邑がグレイシーから狙う「初3カウント」

2014年05月09日 16時00分

ダニエル・グレイシー(右)とのV1戦に臨む中邑真輔

 新日本プロレス25日の横浜アリーナ大会でダニエル・グレイシーとのV1戦に臨むIWGPインターコンチネンタル王者・中邑真輔(34)が、11年半ぶりの雪辱にかける思いを明かした。2002年大みそかのMMA戦で、ダニエルの腕ひしぎ十字固めに屈した中邑は、横浜決戦では「ザ・プロレス」の決着にこだわる構え。グレイシー柔術の歴史に初の「3カウントフォール負け」を刻み込むつもりだ。

 

 中邑は3日の博多大会で桜庭和志とコンビを組み、ダニエル、ホーレス・グレイシー組との異種格闘技タッグ戦に出陣したが敗戦。横浜大会ではダニエルとIC王座を懸け、02年大みそかのMMA戦以来となる激突が決定した。

 

 新日マットでは今年2月からグレイシー一族出場の試合に限り、道着着用時の道着による絞め技、オープンフィンガーグローブ着用時のパンチを認める異種格闘技ルールを採用しており、IC王座戦でもこれが適用される。博多決戦にはあえて初の道着姿で出陣した中邑だが、横浜では着用しない意向で「プロレスのタイトルマッチですよ。本来のあるべき姿で」と断言。ベルトを懸けた戦いだけに、一転して結果重視のスタンスをとる。

 

 11年半前の試合ではダニエルに腕ひしぎ十字固めで一本負けを喫している。これは中邑のMMA戦キャリアで唯一の黒星。90年代の高田延彦vsヒクソン・グレイシー戦と同じく、プロレスラーが柔術家に屈する象徴的な結末となった。

 

 ホームリングでの再戦は、その借りを返す絶好のチャンスだ。中邑は「理想の決着? ザ・プロレスですね。3カウントですよ。グレイシーから初の3カウント」と言い切った。必殺のボマイェあるいはランドスライドで、歴史的な瞬間を作り上げる決意だ。

 

 創始者・故エリオが1930年代からバーリトゥード戦でその地位を確立し、90年代には総合格闘界を席巻したグレイシー柔術。まさかの新日本参戦はある意味で時代の流れを象徴しているが、一族から3カウントを奪ったレスラーは、もちろんいまだかつて存在しない。

 

「桜庭とやった時(13年1月の東京ドーム大会)よりトリッキーな試合になる」と腕をぶした中邑。前王者時代から多種多様な挑戦者を退けてきたIC王者は、V1戦で「史上初めてグレイシーをプロレスに屈服させた男」の座を狙う。