【リレーエッセー:格闘技女子会】Vol.61:里村明衣子(仙女)

 2年前のことです。スターダム後楽園大会(2012年3月20日)の高橋奈苗戦が、スターダムのタイトル戦(ワールド・オブ・スターダム)になったことを聞いて、私は「なぜ他団体の新しいベルトに私が挑戦しなければいけないのか。団体内で価値を高めるべき。今の女子プロレス界にあるベルトはただのお飾りでしかない!」と記者会見の席で、怒り交じりに発言しました。

 この言葉は当時、かなりの反響があり、賛否両論ありましたが「何か間違ったことを言ったでしょうか?」と思うほどドンピシャの意見だったと思います。

 現在でも、タイトルを争えるレベルや人数に達していないと判断しているため、仙女はベルトを設けていません。タイトル保持者は王者としての責任をもっと背負うべきだと感じての意見の投げかけでもありました。

 私は01年から当時のガイアでAAAWシングル、タッグ王者として多くの試合をこなしていましたが、その発言当時は全くベルトに興味すらありませんでした。

 でも今では考えが変わりました。本来のプロレスラーの強さの象徴は「チャンピオンベルト」でなければいけないと思っています。強さの頂点を争うために頂点の試合内容も求められます。

 ここ最近のスターダムのシングル王者紫雷イオの存在感と試合を見て、王者らしい自信に満ちあふれている姿を見て、対戦要求したくなりました。

 4月26日、仙女新宿フェイス大会のメーンで紫雷イオ戦が決まりました。

 私も現役であるうちは斜に構えている場合じゃない。ここ最近の私のコンディションもバッチリですので、この試合でイオに勝ったらもう一度頂点=ベルトを目指そうと思っています! 里村明衣子、遅咲きの狂い咲きを期待していてください!