〝鳥人〟の異名を取りNWA世界ジュニアヘビー級王者として一世を風靡したプロレスラーのダニー・ホッジさん(本名ダニエル・アレン・ホッジさん)が24日、米オクラホマ州ペリーの病院で死去した。WWE公式サイトなどが報じた。88歳だった。死因などは明らかにされていない。

 ホッジさんは1932年5月13日、米国オクラホマ州出身。少年時代からレスリングを学び、19歳の時には52年ヘルシンキ五輪レスリングフリースタイルで5位入賞。56年メルボルン五輪では銀メダルを獲得している。

 アマチュアボクシングでも活躍して、全米ゴールデングラブの王者にもなった経験も持つ。1959年にプロレスデビュー。60年7月にNWA世界ジュニアヘビー級王者になると、実に12年5か月も王座を保持した。同王座は76年まで合計で約16年も保持しており「史上最強のジュニアヘビー級選手」との評価は高い。

 日本との縁も深く67年に国際プロレスに初来日。必殺技「オクラホマ・ヘイライド」(変型股裂き)を初めて公開。全盛期は片手でリンゴを潰すパフォーマンスが話題となった。68年1月には元NWA世界ヘビー級王者のルー・テーズから、当時の国際の看板王座TWWA世界ヘビー級王座を奪う快挙も達成している。

 その後は日本プロレスにも参戦。69年1月にはウィルバー・スナイダーと組んでジャイアント馬場、アントニオ猪木組の「BI砲」からインターナショナルタッグ王座を奪取した。74年には全日本プロレスにも来日して、ジャンボ鶴田と30分時間切れ引き分けの熱闘を展開している。

 76年3月に再度NWA世界ジュニアヘビー級王座を獲得するも、交通事故が原因で引退。その後はレスリングの指導者として活躍。引退後も数回、来日するほどの親日家だった。