ゼロワン春の風物詩「奉納プロレス」が30日、東京・靖国神社相撲場で行われ、天龍源一郎(64)が初参戦。初対決した“破壊王2世”橋本大地(21)に増量アドバイスを送った。

 天龍にとって靖国登場は、大相撲幕内時代以来39年ぶり。春の嵐が吹き荒れる中、入場曲「サンダーストーム」に乗ってリングインすると、大谷晋二郎と組んで大地、田中将斗組と対戦した。

 大地から挑発的な張り手を食らうと、一気に反骨魂が着火した。コーナーに押し込んで突っ張りを連打し、顔面を拳で容赦なく殴りつける。やはり鬼だ…。

 強烈なローキックでダウンさせられる場面もあったが、左ラリアートでなぎ倒し、最後は大谷が大地をフルネルソンスープレックスで下した。天龍は「遠慮はなかった。心意気は感じたね」と大地の素質を評価。将来性を見込んだ上で助言も忘れなかった。

「キックにシャープさはあるけど、ズシッというものはない。背もないんだから、ボリュームアップしなきゃいけない。最低でも12~13キロは(上積みが)欲しいね。ただ太るというわけではなく、もっと自分を追い込むこと。そうすることで、もっと骨太になるし、肝も据わる。彼が一番尊重する親父にも近づける」

 天龍は大地の亡き父・真也さんと幾多の死闘を繰り広げた。破壊王に比べれば、大地はまだまだ物足りなく映る。トップレスラーに昇華するには、まず体重増加が不可欠。

 マット界の大御所の言葉だけに、大地が耳を傾ける価値は十分にありそうだ。