ノアは26日、ドラディションの藤波辰爾(60)が「ジャンボ鶴田追悼記念大会」(4月13日、山梨市民総合体育館)に参戦することを発表した。井上雅央と組み、前GHCジュニアタッグ王者の小川良成、ザック・セイバーJr組と対戦する。2000年に亡くなった鶴田さんは藤波にとって、永遠に相まみえることができなかったライバル。この日、ノア事務所を訪れた藤波は鶴田さんへの思いを改めて口にした。「長年の念願だったが、かなわなかった。やりたかった。悔やんでも悔やみきれない」。死後14年たったが、無念の気持ちは今なお晴れない。

 タッグを組んだのも東京スポーツ新聞社創立20周年記念プロレス夢のオールスター戦(1979年8月26日、日本武道館)の1度きり。藤波は「戦っている感じでゾクゾクした」と今でも昨日のことのように覚えているという。それほどの好敵手の追悼マッチだけに生半可なことはできない。「どっかで見ているだろう、ジャンボ鶴田選手。まだまだやるじゃないかということをリング上で見せたい。だらしない体だと思われないように、体をしっかり作ってリングに上がる」と藤波は自分自身に厳しく言い聞かせた。

 また、対戦相手のザックは藤波も修行した英国出身のキャッチ戦士。「(ビル)ロビンソンも亡くなって寂しい。英国のテクニカルな試合をプレーバックしながら戦う」とも誓った。