今年10月30日で50歳の誕生日を迎えるLLPW―Xの神取忍(49)が「ミスター半世紀祭」の開催を宣言した。

 強くあることだけを目指した人生も、気がつけば今年で半世紀。来年にデビュー30年目を迎える。神取は「節目だし、春と秋に2回『半世紀祭』をやりたい。ソチ五輪で活躍した葛西紀明選手は『レジェンド』と呼ばれたけど、ウチは旗揚げ時点からその言葉を掲げてる。プロレス界も若手とレジェンドが張り合うことで盛り上がっていく」と胸を張った。

 1992年に旗揚げしたLLPWは風間ルミやイーグル沢井らが在籍したことから「LLサイズのプロレスリング」と誤解され続け、3年前に「LLPW―X」と改名した際も「また太ったのか…」とカン違いされたが、実は「レディース・レジェンド・プロレスリング」の意。いち早く時代を先読みしていたことになる。

 また一度も引退せずに50歳を迎えた女子レスラーは、おそらく日本初となる。

「天龍さん、長州さん、藤波さんも呼んで、盛大なレジェンド祭りをやりたい。やるからには4000~5000人規模の会場で」と神取は日本のレジェンド大集合に花火を打ち上げた。実現すればLLPWにとっては、2007年2月の両国国技館「最強トーナメント」以来の大会場進出となる。

 運命とは数奇なもので、7年前のそのトーナメント決勝で対決した里村明衣子とは、約6年ぶりに復活を果たす長与千種プロデュース大会メーン(3・22大田区総合体育館)でタッグを組む(神取、里村、植松寿絵組対KAORU、井上貴子、浜田文子組)。

 長与の復活、そして昨年の女子プロ大賞・里村との合体にも「こういう大会はいいキッカケになる。レジェンドと新世代、それぞれが独自の世界を提示できれば」と意欲を見せていた。