新日本プロレス「NEW JAPAN CUP」が15日、後楽園大会で開幕。初出場の柴田勝頼が「元・ポルノスターのヒモ」カール・アンダーソンを撃破し、べスト8に進出した。2006年12月以来、実に7年3か月ぶりに必殺の「腕極め卍固め」を解禁し優勝へ好発進。IWGPヘビー級王者オカダ・カズチカへの挑戦に向け、NJC初出場初制覇を狙う。

 開始早々にチョップとエルボーを連打していった柴田だが、アンダーソンのセコンドについていたタマ・トンガの介入を許すと苦戦。それでもアンダーソンの必殺ガン・スタン(スタナー)をこらえたままスリーパーホールドに捕らえて一気に形勢逆転に成功した。


 強引にジャーマンで投げ捨てると、座った状態のアンダーソンの腕に怒涛の蹴りの連打を浴びせていく。そのまま腕をロックし、戦前の予告どおり、フリー時代の必殺技だった腕極め式卍固めへと移行。06年12月の浜中和宏戦以来、実に7年3か月ぶりに解禁した伝家の宝刀でギブアップ勝利をもぎ取った。


 05年1月に新日プロを退団した柴田にとって、同年3月に誕生したNJCは全くの無縁だった。だが2月大阪大会でIWGP王者・オカダから「挑戦したければNJCを優勝してから来い」と条件を突きつけられ、初出場が実現。柴田は「オカダ、オカダ言うのもシャクだけど」としながらも「トーナメントもG1も、出してくれるんなら喜んで出るよ。そして出るからには一つも負けたくない」と、昨年オカダが成し遂げた初出場初優勝を狙う。


 秘技解禁でトーナメント制覇に向け視界も良好。「試合の中で出せたら出したいと思ってたんで。このトーナメントはギブアップにこだわりたいね。それが吉と出るか凶と出るか分からないけど、全員ギブアップさせる」と豪語する柴田が、一躍優勝候補に躍り出た。