女子プロレス「シードリング」のビヨンドザシーシングル王者の世志琥(27)が怒りのパワーで女子プロ界の頂点を狙う。

 4日の後楽園大会では挑戦者にアジャ・コング(50)を迎えてV2戦に出撃。「神と言える存在。思わずニンニク点滴を打った」と万全の態勢で臨んだものの、場外での凶器攻撃で流血し大苦戦。だが最後は奥の手・カミゴェからのダイビングセントーンで3カウントを奪った。

 試合後は「もうビビッて誰も挑戦してこないかもしれないけど、やりたいやつはいる。名前は言いませんけど」と語った。

 原動力は怒りだ。業界の顔を狙う世志琥は、かねて昨年度の東京スポーツ新聞社制定「プロレス大賞」で女子プロレス大賞を受賞した「スターダム」のワールド王者・岩谷麻優(27)を強く意識していることを告白していた。

 自身はSNSでのお菓子作り動画をバズらせ、女子プロファンの裾野を広げた自負があるだけに「あいつは世に広めたのか?」と批判。これに対して岩谷が「実績、活躍で私に勝てますか? レシピ本もバカにされて終わり」と返答し舌戦を繰り広げていた。

 世志琥は「マジでムカついてるんだけど。なんなんあいつ、調子乗りやがって。いつでもやってやるよ」。対戦の可能性は低いものの、今後も対抗意識むき出しでわが道を行く。