引退を発表した佐々木健介(47)の最後の相手となった中嶋勝彦(25)が14日、「生涯ダイヤモンドリング」を宣言した。

 勝彦は11日後楽園大会で行われた健介とのシングルマッチに勝利。約10年をかけて達成した悲願の“オヤジ超え”は、結果的に「負けてうれしいと思った瞬間に、佐々木健介というプロレスラーは終わった」と、健介に引退を決意させた。

 寝耳に水だったとはいえ、師匠の決断に勝彦は「いろいろ複雑な思いはあるけど、そういうふうに言ってもらった、言わせたことは光栄なこと。身が引き締まるし、その思いを受け止めてプロレス道を全うしたい」。健介の後継者としての期待もかかるだけに、さらなる飛躍を誓うキッカケとなった。

 もっとも大黒柱・健介の引退で、ダイヤモンドリングそのものへの影響は避けられない。健介からは「羽ばたいてほしい。他の大きな団体に行ってもいい」とエールを送られたという。それでも勝彦は「初めは3か月という約束で16歳のときからずっとやってきて、骨をうずめる覚悟になってきた。ダイヤモンドリング(の象徴)は俺なんで」と、エースとして所属団体をけん引していくつもりだという。

 もちろん、その一方で他団体にも積極的に参戦していく。昨年10月にはノアのGHCヘビー級王座にも初挑戦した。「今はヘビーでやらせてもらっているので、ヘビーの証しをつかめたらいい」と目標を掲げた。