<新日本プロレス・広島サンプラザ大会(9日)>ノアの後楽園大会(8日)で森嶋猛(35)を撃破しGHCヘビー級王者となった永田裕志(45)は戴冠後初戦でチームが反則負けという崇高さのカケラもない結果を招いた。

 同王座史上初の他団体所属王者となった上に、45歳9か月での戴冠で故三沢光晴さんの持っていた最年長記録(45歳8か月)も更新したミスター。華々しい一夜が明けたこの日は、桜庭和志とのタッグで矢野通、飯塚高史組と対戦した。

 序盤から新日本きっての極悪コンビのラフファイトに苦しめられたが、毎度の悪行ざんまいに2人の堪忍袋の緒が切れる。矢野が持ち込んだ黒帯を強奪した永田は、そのまま絞首刑。さらに桜庭も飯塚のアイアンフィンガーを手にすると、何とレフェリーの制止を振り切りのど元に突き刺した。当たり前だが反則負けだ。

 それでもミスターは「いいじゃないか。怒りに任せてぶちまければいいんだよ。メチャクチャな相手にやられて泣き寝入りばかりしてられるか」と開き直るばかり。11日大阪大会ではホーレス・グレイシー、ダニエル・グレイシー組との道着攻撃が認められる異種格闘技戦を控えており「帯を使ってもいいんだろ?」(永田)「アイアンフィンガー、貸してくれないですかね」(桜庭)と再暴走も示唆。

 ベルト姿に大歓声を受けたことに関しては「改めて大きなことを成し遂げたなと思うよ。ヘッヘヘ」と自画自賛のミスター。GHC王座を管理するノアとしては王座のイメージが悪化する前に一日も早く奪還したいところだ。