GHCジュニアヘビー級王者の石森太二(30)が6日、大相撲の尾車部屋に一日入門した。

 8時30分、まわし姿で稽古場に現れた石森は幕内・嘉風(31)の指導のもと若い衆と同じメニューを消化。股割りや両手にダンベルを持ったすり足を黙々とこなした。ぶつかり稽古では嘉風に軽くあしらわれたが、砂まみれになりながらも何度も立ち上がり、元大関琴風の尾車親方(56)が「石森選手のマネをしろ。そのへんのぜい肉の塊、よく見とけ!」と若い衆にゲキを飛ばすほどで、尾車部屋の力士にも刺激を与えた。

 1時間30分にわたる稽古を終えた石森は「予想以上にきつかった。腕がパンパンで下ろせない。嘉風関はビクともしなかった。子供のようにあやつられた」と苦笑い。それでも、ジュニア王者らしい軽快な身のこなしは各力士から「すごい」と絶賛された。「センスあると言われたんで、体格は合わないけどこれから相撲も取り入れたい。まだアイデアは浮かばないけど、飛びプラス相撲のパワー系の技をつくれたらもっと強くなる」と石森は充実感に浸った。

 3・8有明コロシアム大会では原田大輔(27)とのV11戦を控えるが、嘉風からは「11回の防衛間違いなし」と太鼓判を押された。「すべてが後々、プロレスに生かせる。本当にいい経験になった。また何回も来たい」。両国開催では毎場所1回は必ず国技館に足を運ぶほどの相撲マニア・石森が、スモウレスラーに変貌しそうだ。