新日本プロレス2月2日の後楽園大会で、頸椎椎間板ヘルニアと右変形性肩関節炎で昨年3月から長期欠場していた井上亘(40)が引退を表明した。

 井上はこの日の休憩前に菅林直樹会長とリングに上がった。菅林会長から「必死のリハビリを続けてきましたが、試合をできるコンディションに戻らない」と現在の状況と引退を決断したことが説明された。

 井上は「首のヘルニア、右胸の大胸筋断裂、関節の変形で(右腕が)思うように動かず、治療を続けてまいりましたが、レスラーとして最低限のトレーニングができません」と涙ながらにファンに引退を報告した。4月2日に後楽園ホールで引退興行が行われるが「(引退)試合ができるなら復帰する。試合はしません」と、自身は引退試合をせずにセレモニーなどが行われる見込みだ。

 引退後は新日本プロレスのスタッフとして第2の人生を歩むことが決まっている。井上は「プロレスに対する思いを発揮できる場所をいただいた。別の形でプロレスが広がればいい」と目を輝かせ、約15年のレスラー人生に別れを告げた。