ゼロワン29日の新木場大会で破壊王子・橋本大地(21)が橋本和樹(23=大日本プロレス)との次期NWA・UNヘビー級王座挑戦者決定戦を制し、2月11日後楽園大会で王者タマ・ウィリアムス(年齢非公表)への挑戦が決定した。

 団体の垣根を越えた同姓のライバル・和樹に対し、大地は試合開始のゴングと同時に胴まわし回転蹴りを発射。その後も三角蹴り、シャイニングウィザードと多彩な蹴り技を駆使し試合の主導権を握った。一方の和樹も一歩も引かず、試合は壮絶な打撃戦に。それでも大地は強烈な右ハイキックで和樹の張り手連打をストップさせると鮮やかなジャーマンで攻勢に出る。最後はライジングDDTで3カウントをもぎ取った。

 大地は2011年8月岐阜大会でNWAインターコンチネンタルタッグ王座に挑戦経験があるが、シングル王座挑戦はキャリア3年目にして初。

 父・真也さんはかつてIWGPヘビー級戦線で激闘を繰り広げてきた。大地の印象に残っているのは1994年5月の藤波辰爾戦と96年4月の高田延彦戦。ビデオで繰り返し見て「本当に自分の父なのか…。すげえなって思った」と、プロレスラーの指針となっていただけにタイトル戦への思いは特別なものがある。

 11年3月に鳴り物入りでデビューした大地だったが、12年12月から2度の左腕骨折に見舞われ長期欠場の苦しみも味わった。ようやくたどり着いたチャンスに大地は「骨折ったりして現実を見て、それでもやれることをちょっとずつやってきた。ここからだ、去年の(悔しい)思いも詰まった反撃は」と豪語した。