ノアのKENTA(32)が24日、前代未聞の“総武線デスマッチ”を予告した。2・3後楽園ホール大会で行うマイバッハ谷口(37)との一騎打ちは場外カウントなしのノールールマッチ。そこでKENTAは同ホールの最寄り駅となるJR総武線・水道橋駅まで谷口を連れ出し、電車に乗って隣駅の飯田橋駅で決着をつける仰天構想をブチ上げた。

 リミッターを外すカリスマに自制という概念はない。ノアでは異例のノールールマッチに臨むKENTAは「これまでは祖母の教えを守って、ルールの中でやってきた。でも今回はルールがない。せっかくこういう試合になったんで、普通にやっても面白くない」と“何でもアリ”をとことん突き詰める考えを明かした。手をかまれたかつての“飼い犬”谷口とのシングル戦は反則裁定なしとなり、場外のどこでもフォール、KOが可能となる。KENTAにとっては事実上初めてのデスマッチ戦。谷口とは連日、体育館の玄関など会場外で激しい乱闘を繰り広げ、ノアスタッフや体育館職員を困らせており、リング内での決着は到底望めない。

 後楽園ホールはビルの5階にあるが、KENTAは「(2階の)後楽園飯店などビル全体を使えたらいい」と不敵な笑み。ビルだけじゃない。「水道橋の川に突き落とそうかと思ったけど、あとで(谷口を)拾いにいくのが面倒なのでやめた。だったらそのまま総武線に乗って、飯田橋駅で決着をつけるのもいい」と、プロレスファンにはおなじみの黄色い電車をリングに代えてのデスマッチまで予告。まさにWWEばりの壮大な市街戦プランで、節分決戦は警察や駅員の目とも闘うノア史上最大の破天荒マッチとなりそうだ。

 普段はめったに手にしない凶器も当然、フル活用する。これまでKENTAが使用した武器といえば試合の流れで椅子や机、ジュラルミンケースを使った程度だが「昔、平柳(玄藩)をケースでブン殴った時は気持ち良かった。いろんな物を忍ばせる」とほくそ笑む。

「どんな自分が出るのか楽しみ」。一夜限りの邪道と化すKENTAから目が離せない。