ノア2・3後楽園ホール大会での復帰戦が決まったハレンチ王・杉浦貴(43)が21日、深刻なノイローゼを克服して完全復活に臨む覚悟を明かした。

 最悪の年末年始だった。杉浦は昨年12月23日の有明大会から「右肘部管症候群」のため欠場。6日の手術は成功したものの、勝負を仕掛けるはずの2014年はスタートダッシュに大失敗した。欠場中は一切プロレスの情報を遮断してノイローゼ状態に陥っていたらしく「君は本当に東スポの人間なのか? そういえば田上明はどこだ?」とジャングルで発見された旧日本兵のようにおびえた表情を見せた。

 正月は3年ぶりに実家の名古屋で過ごしたものの、大みそかに自らが一瞬だけ出演した『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』を見るしか楽しみはなく「おみくじを引いたら凶が出るだろうから初詣も行ってない。初日の出を見ても月だと思った。ああ…」とボヤキは止まらない。

 復帰戦は2・3後楽園大会の小峠篤司戦に緊急決定。ところが「人間不信になって落ち込んでいたのに、復帰戦を知らされたのはカード発表後だぞ。もう会社も信じられない…」と大仰に頭を抱える。さらには「GHCのチャンピオン? KENTAでしょ。秋山準や潮﨑豪はどうした? え、永田裕志ってまだノアのリングに上がっているのか。REMIって誰だ?」など、すっかり頭のネジが飛んで浦島太郎状態だ。こうなるともう放っておくしか手はない。

 それでも手術後は2日間休んだだけで9日から練習を再開。現在は東京に残り、連日3時間以上も道場で汗を流している。「そんなこんなでドン底まで落ちた僕ですがGHC戦(2月8日後楽園の森嶋対永田)があるんでしたら、次に挑戦したいと思います。今年の最大の目標はGHC王座復帰ですから」とようやく前向きな言葉を吐いた杉浦は「本当に新聞に出るんだろうな…」とブツブツつぶやきながら有明の寒空の下へ消えた。