【プロレス蔵出し写真館】猪木あるところに〝のぼりのオジさん〟あり! 大巨人の襲撃に…

2020年10月04日 10時00分

アンドレ(左)にのぼりを奪われそうになる〝のぼりのオジさん〟

〝大巨人〟アンドレ・ザ・ジャイアントがオジさんとのぼりを持っている写真。今から37年前の1983年11月20日、千葉公園体育館でのもの。

 よーく写真を見ると何やら様子がおかしい。オジさんの顔が心なしか引きつっているような…。

 このオジさん、昔の新日本プロレスファンにはよく知られた存在。名前までは知らないだろうが、顔はほとんどのファンが知っている。蔵前や両国国技館のビッグマッチで「世界一強い アントニオ猪木 頑張れ!!」と描かれたのぼりを掲げる〝のぼりのオジさん〟こと熱狂的猪木ファンの飯塚進さん(78)だ。

「いつものように3本の棒を組み立ててのぼりを用意していたら、観客のワーっていう声が聞こえてきてパッと見たら目の前にアンドレがいたんですよ」(飯塚さん)

 そう、アンドレがのぼりを奪おうとしている光景だった。棒を引っ張るアンドレに、奪われまいと必死に抵抗。棒を離さない飯塚さんに、ついにアンドレもあきらめた。のぼりは無事死守できた。

 その憂さを晴らすかのように? この日、MS・Gタッグリーグ公式戦でカート・ヘニング、ボビー・ダンカン組と対戦したアンドレ(パートナーはスウェード・ハンセン)は、わずか4分54秒ヘニングを圧殺した。

 ところで〝のぼりのオジさん〟こと飯塚さんは28才から印鑑の営業マンになり、独立して飛び込み営業のハンコ屋さんを始めて45年。「昔は毎日、売れるまでウチに帰らないって決めてやってたんですけどね、今ではお客さんからの紹介が多いね。私はね、顔も面白いけど話も面白いんですよ。猪木さんに頼まれてスポーツ平和党(89年に猪木が結成して参院選に出馬)のハンコも作ったことありますよ」

 初めてのぼりを掲げたのは、81年に猪木が蔵前でラッシャー木村と初対戦した頃からで、それ以来ビッグマッチを中心にのぼりを振った。

 猪木が引退してのぼりを掲げる機会はあるのだろうか?

「試合もしないのに頑張れ!!はおかしいからのぼりは振りませんよ。意味ないもの。寂しいけどしょうがないよね」

 昨年10月26日、ゼロワン・靖国神社での「奉納プロレス」に猪木が登場した時にものぼりは持参しなかったが、激励に駆けつけた。引き揚げる際、駐車場まで一緒に歩きアントンジョークを聞かされたという。

「猪木さんが言うんですよ。『里見浩太朗が水戸黄門の撮影中に身体を壊したんだって。どこだか分る? 胃と肛門だよ』ってね。いつも面白いこと言って人を元気にさせるよね。人生は楽しく生きなきゃってことだろうね」

 そして「闘魂のない人生は送らない。情熱のない生き方はしない。清い生き方。それらを教えてもらいましたね。60年間楽しませてもらいました」。デビュー60周年を迎え、先月30日に会見を行った猪木にそうメッセージを送った。(敬称略)

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