【2013年度東京スポーツ新聞社制定プロレス大賞授賞式(9日)】技能賞の“スピードスター”吉野正人(33)がドラゴンゲートの至宝、オープン・ザ・ドリームゲート王座を手にしての海外防衛戦ツアーを予告した。

 ドラゲーの看板王者は栄光のまま年越しできないというジンクスも払拭。1週間後(16日、後楽園ホール)には望月成晃を相手に防衛戦も控えるが、王者・吉野は、さらに先を見据える。それは上陸未経験の大陸における防衛戦だ。

 吉野はこれまで米国、メキシコ、英国、ドイツ、スペインの各国で試合を経験。今後はさらに未開拓の地で得意とするハイスピードなプロレスを披露し、その反応を確かめてみたいという欲求がムクムクと湧き上がっている。

「国というよりは、まだ試合をしたことのない大陸を目指したい。一番の希望はオーストラリアやアフリカ大陸での防衛戦ですね。あと東南アジア各国での防衛戦にも興味があります。どんな反応があるのか楽しみ」

 ドリームゲート王座を“リアル・インターコンチネンタル王座”に昇華させるためなら努力は惜しまない。推定10キロ超の重たいチャンピオンベルトを手に、どこにでもはせ参じて戦う覚悟だ。

「あの重たいベルトに、さらに(防衛の証しである)鍵をジャラジャラと付けまくり、各大陸を行ったり来たりするのがボクの理想の王者像。たとえば船が沈没したとして、重たいベルトを腰に巻いたまま溺れ死ぬのなら本望です(笑い)」

 パーティーの最中、早々とオーストラリア出身のシェイン・ヘイストから、何やら声をかけられた吉野は早くも挑戦表明かと身構えたが、これは2008年の米国ツアー中に、カリフォルニア州の会場でヘイストから頼まれたツーショット撮影に応じた際のお礼にすぎなかった。

 ヘイストのスマホに大切に保存されていたツーショット写真を見せられた吉野は「素直にうれしいです」と苦笑するしかなかった。