11日発表・19年度プロレス大賞の行方 元井美貴氏「今年は大接戦」

2019年12月05日 16時30分

G1で優勝した飯伏

【プロレスキャスター元井美貴の本日、プロレス日和(特別編)】今年の栄冠に輝くのは――。46回目を迎える東京スポーツ新聞社制定「2019年度プロレス大賞」が11日に発表される。注目の選考会を前に、本紙「本日、プロレス日和」を好評連載中のプロレスキャスターで、プロレス大賞選考委員を務める元井美貴氏が、今年のマット界を独自の観点から振り返る。「接戦」と予想する賞取りレース候補には、バラエティーに富んだ名前が挙がった。

 年末の風物詩、プロレス大賞の季節がやってきました。さっそく各団体の出来事を振り返ってみましょう。新日本プロレスでは、夏のG1クライマックスで初優勝した飯伏幸太選手(37)が光りました。所属となって発言にも覚悟が感じられ、G1優勝の際の「プロレスにはもっともっと可能性がある」という言葉に期待が膨らみます。

 IWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ選手(32)も外せません。マジソンスクエア・ガーデンでベルトを奪還するなど、改めてプロレス界の顔だなと思います。ベストバウトにふさわしい試合もありました。「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」優勝決定戦(6月5日)のウィル・オスプレイ選手対鷹木信悟選手です。オスプレイ選手が「スーパーオスカッター(コーナートップからの変型スタナー)」、鷹木選手が「MADE IN JAPAN(変型ドライバー)」と、お互いに新日本では初披露となる奥の手を出し、隠し刀で斬り合う武士のような魂のプロレスが素晴らしかったです。

 他団体も負けていません。全日本プロレスでは宮原健斗選手(30)が3冠ヘビー級王者としてリング内外で大活躍。昨年10月に4度目の戴冠を果たし、そこからV8を達成しました。元井は11月に大阪で上演されたスポーツミュージカル「energy」を訪れ、宮原選手のミュージカルスターぶりにも感動。プロレスラーのすごさを体で伝え、千秋楽の翌日からシリーズに合流するなんて、本当に超人です。

 ノアではGHCヘビー級王者の清宮海斗選手(23)が11月の両国大会でV6を達成。「新しい景色を見せる」と宣言する一方、あこがれの三沢光晴さんのフェースロックと、川田利明さんのストレッチプラムを合体させて新技にするなど、今までのプロレスも大切にしている印象があります。

 また、女子は強さという観点では橋本千紘選手(27)が群を抜いています。DDTのリーグ戦「D王 GRAND PRIX 2020」にも唯一の女子選手として出場し、必殺オブライト(ジャーマン)の説得力は圧倒的。話題を振りまくスターダムでは、木村花選手(22)が「5★STAR GP」を優勝し、恋愛リアリティー番組「テラスハウス」(フジテレビ系)に菓子折りを持って登場した姿にキュンとしました。

 ドラゴンゲートはBen―K選手(28)が7月にドリームゲート王座を獲得。キャリア最短での戴冠記録をつくられました。また4月にデビューしたストロングマシーン・J選手はお父さま(スーパー・ストロング・マシン)直伝の魔神風車固めを武器に無敗記録を更新中。ザ・デストロイヤーさんが亡くなり、来年1月に獣神サンダー・ライガー選手が引退する中、伝統あるマスクマンの歴史を受け継いでいます。

 ノアの稲村愛輝選手(27)、大日本の青木優也選手(23)などデビュー3年以内の新人賞候補も数多くいます。タッグではEVIL選手&SANADA選手がさらに支持を集め、中嶋勝彦選手&潮﨑豪選手のAXIZも盤石の強さでした。一部を挙げただけでもこれだけ多くの選手が活躍した一年ですので、今年は接戦になりそう。元井も選考会当日が楽しみです。