来年から米国マットに挑戦する黒潮“イケメン”二郎(27)が、かなり妙なアメリカンドリームを明かした。

 3月にW―1を退団し、フリーとなるや1か月20試合もこなす売れっ子に成長。大みそかのW―1大阪大会を最後に日本を離れ、米国マットに挑む。日本卒業まであと40日を切ったものの、なんと23試合を予定。米国挑戦を控えて緊張感に満ちているはずが、本人の姿勢は真逆だった。

「いや~、緊張感ほとんどないんですよ。行きゃあ、何とかなると。フリーになって8か月、何とかなってきましたし。努力はしてますけど、努力する人間なんて米国にごまんといるでしょ。プラスアルファを考えてます」。さらには「僕の目標はカネです。大金稼いで実家(父の二朗さんが経営する東京・足立区竹ノ塚の居酒屋『鍋屋黒潮』)に露天風呂つきの豪邸を建てます。名誉なんてカネの後についてくるから。ハハハッ」と豪語。

 現代では希有な昭和のレスラー的ハチャメチャさが魅力だ。9月16日の全日本プロレス後楽園大会では元WWEのヨシタツから殊勲の星を挙げ、同17日後楽園の自主興行では1日4試合を敢行し、全日本の同18日新木場では3冠ヘビー級王者・宮原健斗に激闘の末に惜敗。メジャー戦士と3日で6試合を経験した。

「いや~、今年最大のヤマ場でしたね。3冠王者と戦う意識はなかったけど、終わってから宮原選手ってすごいなあと。内容は…覚えてないっす」と自慢の長髪をなびかせた。大みそか以降は来春まで「英語と税金の勉強に充てる」と話し「行ってきま~す」と最後まで冬空のような澄んだ笑顔を絶やさなかった。