【デストロイヤーさん追悼大会】「素顔」独占公開 白覆面の魔王は碧眼の貴公子だった

2019年11月16日 16時00分

1954年のデビュー直後。「バファロー・ゴールデンボーイ」と呼ばれたデストロイヤーさん

“白覆面の魔王”の素顔を世界初公開!! 3月7日に死去した覆面プロレスラー、ザ・デストロイヤーさん(享年88)の追悼大会(15日、東京・大田区総合体育館)は、総勢64選手が熱戦を繰り広げ、偉大な故人をしのんだ。長男で元プロレスラーのカート・ベイヤー氏(59)は、節目のセレモニーを機に衝撃的な素顔の写真を本紙に初公表。これまで白覆面の下に隠されていた魔王は、正統派のイケメンだった――。

 名レスラーたちの競演、そしてレジェンドたちの追悼セレモニー参加…。数え切れないほどの“奇跡”を生み出して、追悼大会は幕を閉じた。「ファンの方、選手の皆さんに心から感謝します。父も天国から笑顔で見てくれたでしょう」とカート氏は感激の面持ちで語った。

 また幼少期を日本で過ごし、日本語がペラペラの長女モナ・クリスさん(55)が「父が愛した日本でこんなに盛大なセレモニーを開催してくれるなんて…。心からごっちゃんです」と感謝の言葉を述べるや、ウィルマ夫人(84)も目に涙を浮かべて静かにうなずいた。

 家族は本紙にデストロイヤーさんの素顔の写真を公開。カート氏は、力道山と死闘を展開した魔王を連日、本紙が1面で報じた歴史に触れながら「父は常々『トウキョウスポーツ、イチバーン』と話し、自分が載った白黒の1面を子供たちに見せてくれました。亡くなって8か月。最後にもう一度、東スポの紙面を飾ることができれば何よりの供養になると信じます」と話す。

 とりわけ見る人間の心を一瞬で奪い去ってしまうのは2歳当時(1932年)の貴重なカラー写真だ。ロイヤルブルーの瞳はデストロイヤーさんそのもの。まるで女の子のようなかわいらしさで、その後に魔王として世界中を震撼させる気配はみじんもない。

「上3人は全部お姉さんだった。4人目にしてベイヤー家待望の長男が誕生したわけです。着ている服も当時としては最高級のもの。『家族全員に愛されていた。ただし、生まれた当初は女の子扱いだったけど』と父は笑顔で語っていました」

 そしてデビュー(54年)直後の写真。24歳の青年の目には、希望と未来しか映っていない。「父は高校時代からフットボール、野球、バスケット、そしてレスリングとスポーツ万能の選手で、シラキュース大学にはフットボールの特待生として進みました。3年の時にレスリング部のヘビー級の選手がケガをして、代役で出場していきなり郡で優勝、州で準優勝したと。もう何万回も聞いたけど(笑い)」

 プロレス界へと身を投じてからの活躍は触れるまでもないだろう。家族による正式公開は今回が世界初となる。「日本を愛して日本に愛された父が、最後に日本でマスクを脱ぐ。これ以上の引き際があるでしょうか。イッツ・ア・パーフェクトライフです」。白覆面の魔王は完全な形でレスラー人生にピリオドを打ち、その雄姿は永遠にファンの胸に刻み込まれる。

☆本名リチャード・ベイヤー。1930年7月11日生まれ。ニューヨーク州バファロー出身。米シラキュース大大学院修了。54年にプロレスデビュー。62年に覆面レスラーに転身し、WWA世界ヘビー級王座などを獲得した。63年に初来日し、日本プロレスでは力道山と名勝負を展開。タレントとしても活躍し、歌手の和田アキ子と共演した1970年代の人気番組「金曜10時! うわさのチャンネル!!」(日本テレビ系)が話題になった。93年に引退。現役時代は183センチ、110キロ。