武藤「W―1」女人禁制を解く

2013年07月12日 11時00分

 新団体「WRESTLE―1(以下、W―1)」の旗揚げを正式発表した武藤敬司(50)が将来的な展望を激白した。初の女子選手の獲得やタレント起用など演出面の強化を示唆。国籍や性別をも超えた究極の“ファイティング・エンターテインメント”を追求する。

 新日プロでデビューし、2002年に移籍した全日プロでは団体の象徴として走り続けてきた武藤。新たに立ち上げた「W―1」は、武藤にとって人生で初めて団体をゼロからスタートさせる。

 武藤「今は真っ白なキャンバス。毎日楽しいよ。前向きなことしか考えていないし。今は小さいかもしれないけど、W―1だって王国を目指したい」

 全日プロの分裂騒動により、7月1日付で「W―1」の所属選手は11選手となった。興行を成立させるためには、人数が少ないのが現実。そのため、選手の“補強”や他団体との交流には積極的に臨むという。

 武藤「具体的にはまだ何も決まってない。プロレス界をお騒がせしてしまったから、まだ信用もないだろうし。ただ、しっかりとした基礎ができれば、女子レスラーなんかも10人ぐらいいてもいいかと思うよ。俺は抱えたことがないし、ゆくゆくはイチから育てるのもいい。国籍だって関係ないし、たまにはタレントだって使いたい。そのためには、やっぱりまず土台をしっかり作らないといけない」

 古巣の全日マットでは基本的に“女人禁制”だった。だが「W―1」には伝統もしきたりもない。いわば、何でもアリの世界。武藤が創造する世界観を思う存分体現できる。それは演出面でも同じだ。

 武藤「演出は工夫してやっていきたい。時代の流れに合わせて3Dを取り入れるとかね。カネの問題はあるけど(笑い)。何がどこまでできるかは分からない。そんな中で「ファイティング・エンターテインメント」を見せる。この間、昔の映像を見たんだけど、ムタとサップの試合(2002年11月17日、横浜アリーナ)はすごくカッコよかった。入場から演出、会場の雰囲気…全てがあれに勝るものはない。ああいう演出はやりたい」

 武藤が理想的なシーンに挙げたのが、旧W―1の旗揚げ戦で行われたグレート・ムタ対ボブ・サップ(38)の一戦。サップはダンサーを引き連れて華やかに花道から入場。暗転した場内に大量のスモークが立ち込める中、照明がつくとリングの赤コーナーには、いつの間にやらムタがスタンバイする。これだけでも観客からは大歓声が上がる。まさにファンタジーの空間だった。

 武藤「本当はこんなこと(分裂)になるはずじゃなかったんだけどな…。プロレスの神様に見初められてるんだ。プロレスが生き残るために、俺にレールを敷いてくれたんだよ。後ろは振り返らない。全日本との交流? 当分ない。頑張ってくれよということしかない。俺は10代や20代の若い世代にもプロレスを伝えていく」