三沢メモリアルナイトで丸藤激勝

2013年06月14日 16時00分

亡き師匠の見守る中、杉浦(左)にエルボーを叩き込む丸藤

 ノア13日の「三沢光晴メモリアルナイト」(東京・後楽園ホール)で、丸藤正道(33)が杉浦貴(43)に激勝。7月7日有明コロシアム大会でGHCヘビー級王者・KENTA(32)への挑戦が決定的となった。亡き師匠・三沢さんに導かれ、丸藤が頂上決戦の切符を手に入れた。

 

 

 師匠の命日に天才児が輝きを取り戻した。20分過ぎ、杉浦の猛攻にさらされた丸藤に、突如として三沢さんの魂が宿る。エルボーを乱射する杉浦に対し、ローリングエルボー、さらにエメラルドフロウジョンなど三沢さんの得意技で一気に形勢を逆転。最後はポールシフトからのタイガーフロウジョンで激闘に終止符を打った。試合後のリング上で丸藤は「長らくお待たせしました」とKENTAに挑戦表明し、有明決戦での王座戦が決定的となった。

 

 杉浦戦には、三沢イズムの継承者の座を争うという意味もあった。よりによってなぜハレンチ王と…という疑問はさておき、愛弟子の意地を見せつけた丸藤は「三沢さんの技は使わないと決めていたけど、自然と出てしまった」と振り返った。「技のひとつも教えてもらったことなかったんだけどね。でもこれが最初で最後だよ」。師匠との決別という区切りの思いが込められた一撃だった。

 

 ここ数年は負傷が相次ぎ、精彩を欠いていた。昨年3月には杉浦の代役としてGHC戦に臨んだが、自力でつかんだ挑戦権となると、実に2007年9月以来約6年ぶりだ。くしくも当時の王者は三沢さんだった。リングの内外を見渡しても、天国の師匠から後押しされたとしか思えない復活劇に丸藤は「それが運命なら、次は勝つしかない」と言い切った。

 

 7・7有明決戦に向けて「全てにおいて突っ走ってる状態。そういうヤツがチャンピオンだからこそ、ベルトに魅力がある」と、腕をぶした丸藤。数奇な運命に導かれる新生方舟の航海は、避けては通れぬライバル決戦にたどり着いた。