頸髄完全損傷でリハビリ中の帝王・高山善廣(52)の支援大会「TAKAYAMANIA EMPIRE 2」が26日に東京・後楽園ホールで行われ、昨年の第1回大会に続き髙山を慕う豪華メンバーが勢揃いした。多方面から熱いエールが送られる中、トークショーに参加するため来場した師匠の前田日明氏(60)は衆院選出馬の仰天プランを提案。果たして格闘王の真意とは――。

 東京スポーツ新聞社創立20周年記念「プロレス夢のオールスター戦」から40年後の開催となった大会には、団体の垣根を越えた有志が集結。メインでは鈴木みのる(51)、鈴木秀樹(39)組が丸藤正道(39)、田中将斗(46)組と対戦し、30分ドローの熱戦を繰り広げた。大会後は高山がビデオメッセージで登場。「プロレス界は8・26、今後毎年1年に1回やってほしいですね。これは僕からの提案です」とコメントした。

 一方で第4試合後の前田氏と武藤敬司(56)のトークショー中に、異例の提案が飛び出した。前田氏は最先端医療を駆使すれば高山が回復する見込みがあると力説し「治る見込みがあるなら選挙に出て、れいわ新選組から出て国会議員になれ」と呼び掛けたのだ。

 山本太郎代表(44)率いる同党は、7月の参院選で2議席を獲得。筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の舩後靖彦氏と重度の障害を持つ木村英子氏の2人を国会に送り込んだ。障害者に議員の道を切り開いた政党から、高山も議員を目指すべきと前田氏は勧める。

 さらに本紙の取材で「衆議院議員になったらいい。レスラーにはみんな適性があるんだよ。頭の回転は速いし、プロレスラーはしゃべれてなんぼ。高山はそこらへんのアホな国会議員よりはるかに頭回るで」と語り、カリスマ性は政治家としても通用すると太鼓判を押す。前田氏は参院選前に本紙で山本代表を「本当によく勉強していて見直した」と高評価していた。本人とも面識があり、高山の意向次第では橋渡し役も可能だという。

 さらには「高山一人で出るのもかわいそうだから。出るなら俺も一緒に出る」と約束。2010年参院選に民主党からの出馬が内定していながら辞退した経緯がある前田氏が、自身も政界進出の覚悟を持っての提案だというから本気度は高い。

 これを受け高山のマネジャーを務める石原真氏は「本人はワイドショーやニュースをすごく見ているので、時事問題にも詳しいんです。お見舞いの時にもっぱらエロ話しかしていなかった前田さんがそんな提案をしてくださるとはビックリすると思います。後日、本人に伝えた上で、東スポさんにコメントを出せればと思います」と語った。UWFとれいわ新選組の“合流”まで浮上した格闘王流のエール。熱い思いは、帝王の胸に届くに違いない。