白石新社長が武藤をけん制…違約金は年俸の6倍

2013年06月13日 11時30分

白石社長(右)の会見を見つめる諏訪魔

 全日本プロレスの白石伸生新社長(40)が11日、本紙昨報通り、離脱した武藤敬司(50)との株式譲渡交渉を打ち切る方針を表明。3冠ヘビー級王者の諏訪魔(36)は全日残留を正式に宣言した。白石社長は新団体旗揚げの準備に着手した武藤を強くけん制。最悪の法廷闘争を回避するべく、武藤サイドに徹底した話し合いを申し込んだ。

 

 

 全日プロのオーナー会社「スピードパートナーズ(SP社)」社長でもある白石氏は、この日の会見で全株式の返還交渉中に、武藤が新団体設立への動きをみせたことに不快感を示した。

 

 白石氏:手順が違うのではないかと私も投資部の人間も思っています。今週いっぱいぐらいで打ち切りにせざるを得ないのがSP社の本音。交渉の可能性はかなり狭まっている。

 

 交渉決裂はもはや決定的。本紙の調べでは、SP社内で全日株を保有することに批判的な声がほとんどだった。

 

 白石氏:反対はありました。幹部には事業計画を決めてから何もしてないと。それでは企業再生軍団として失格だ。3年やってもダメなら仕方ない。投資委員会は8人。多数決で決めますが、今回のこと(全日株)に関しては7、8割任されています。

 

 武藤は5月末日付で取締役会長を辞任し「選手を含めての辞任」とした。フリーならば新団体を設立しても支障はないが、白石氏の見解は違う。

 

 白石氏:選手契約は残ってます。(SP社が全日プロを買収した)去年の11月1日から3年間の契約書がある。話し合って合意解除であればいい。特定の選手の場合も、一方的な解除であればペナルティーとして年俸の2倍の違約金が出る。武藤さんは2倍×3年なので年俸の6倍。新団体をつくって(合意解除済みでない)選手を1人引っこ抜けば600万円。最悪は法廷闘争かもしれない。それは望んでいない。

 

 白石氏の主張は武藤と追随者へのけん制と考えられる。だが、プロレス界から総スカンを食らったフェイスブックを凍結し、諏訪魔の残留や和田京平レフェリー(58)の2年ぶりの復活も決定。高圧的な態度も表面上は消えつつある。

 

 白石氏:フェイスブックにはみんな怒っていました。秋山(準)選手や諏訪魔選手に「やめてもらわないと困る」と。怒鳴られたわけではないですが、反省して永久的に停止します。和田レフェリーには7月以降も3冠戦を中心に裁いていただきたい。諏訪魔選手も和田レフェリーも自分の力ではない。ジャイアント馬場さんに連なる全日本プロレスの看板の力があるからだと思う。

 

 反省するには遅すぎた感もあるが、これ以上の泥仕合は避けられそうな感も強い。白石氏には馬場さん、三沢光晴さんから受け継がれた王道プロレスを復活させる責任がある。