元ノアの鉄人・小橋建太(52)が、26日の「POWER HALL 2019」(東京・後楽園ホール)でラストマッチを迎える“革命戦士”長州力(67)に惜別のメッセージを送った。

 団体と時代は違うが、ともにラリアートでマット界の頂点に君臨した。小橋は“不沈艦”スタン・ハンセンのラリアートを数え切れないほど食らって自分の技にした。しかし、全員が異なるスタイルと力説する。

「ハンセンはアメフットのタックル仕込みだから、相手をロープに振って肩から入って腕を大きく振り抜く。受け身が取れない。大きい外国人選手ならではのナチュラルパワーですよね。長州さんは自分から勢いよくロープに走り、トップスピードで打ち抜く。スピードのラリアートですね」

 小橋もオリジナリティーを確立させた。「僕はほとんどロープに走らない。中間距離か至近距離からダッシュして大きく踏み込む。極限まで腕を太くして、ありったけの力で振り抜いた。だから同じラリアートでも全部違うんですよ」と語る。

 一度は引退した長州だが、2013年5月に引退した小橋より長く現役を貫いた。「僕は絶対に復活はないですけど(笑い)。でも67歳まで現役ってすごい。バラエティー番組に出演して笑っていても、奥に潜めた殺気が見える。天龍(源一郎)さんもそうですが、昭和のレスラーの方は、引退してもプロレスラーのすごみを伝えてくれる。心からお疲れさまでした」とねぎらった。