
新日本プロレスの福岡国際センター大会(5月3日)でIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(25)に挑戦する鈴木みのる(44)が、レインメーカーに毒ガスを噴射した。今年2月の広島大会でオカダに完勝を収めている鈴木が優位を主張する理由は、6年前に植えつけた「トラウマ」であったことが判明。性悪ぶり全開で、王者に精神的な揺さぶりをかけた。
鈴木はオカダの指名を受ける格好で、福岡決戦での挑戦が決定した。
オカダは「マジで嫌いなんでスペシャルな沈め方をする」と珍しく感情的になっているが、世界一性格の悪い男は不敵な笑みを浮かべて王者の焦りを指摘する。
「俺が嫌い? そりゃそうだよ。俺は触れられたくない過去、ダメなオカダ知ってるもんなあ。他のヤツは(新日プロに)入門してからしか知らねえだろうけどさ。俺にとっちゃオカダはオカダ」と意味深に挑発した。
2007年5月、鈴木はメキシコでウルティモ・ドラゴン主催興行「ドラゴマニア」に参戦。そのメーンの8人タッグ戦で新日プロ入門前、つまり闘龍門メキシコ時代の「岡田かずちか」と対戦している。
「印象? 物干しざお2本って感じだな。何かされたわけでもなければ、アイツを殴った感触しかねえよ、ハッハ~」と振り返る鈴木は、いたいけな未成年(当時19歳)だったオカダに深い傷を与えていたわけだ。
出る前からくいを打つあたり、さすがは性悪男のけい眼…。この“トラウマ”が功を奏したのか、2月広島大会でのオカダとの初めての一騎打ちは完勝している。
「事実、一度たりともアイツのペースになんなかったじゃん」。レインメーカーが大ブレークした昨年からに限れば、現時点でオカダに勝ち越しているのは中邑真輔と鈴木の2人のみ。その言葉には妙な説得力がある。
同大会では鈴木軍の新戦力、シェルトン・ベンジャミンが中邑真輔の持つIWGPインターコンチネンタル王座挑戦も決まっており、新日プロ侵略の準備は整った。
「福岡にカネの雨は降らねえぞ!」と豪語する鈴木が、最悪な天敵としてオカダを潰す。