<故ジャイアント馬場さん「没20年追善興行」(19日、東京・両国国技館)>“仮面貴族”ミル・マスカラス(76)と実弟のドス・カラス(68)が“最後の日本飛行”で観衆を魅了した。

 合計144歳の覆面世界一兄弟はカズ・ハヤシ、NOSAWA論外組と対戦。マスカラスは十八番のフライングボディーアタックを何度も命中させる。さらには兄弟で同時にレッグスプリットを見舞うなどルチャ独特の複合技も披露した。

 最後はコーナー最上段のマスカラスが弟のアシストを受けながら、フライングボディーアタックで敵軍をフォール。おそらくは最後となる日本での競演を勝利で決めた。

 試合後、兄弟は「話すまでの相手でもない」と引き揚げた。1970年代の全日マットで熱狂的ブームを巻き起こした仮面一族の独壇場でセミファイナルは幕を閉じた。