“寡黙なる原人”こと本田多聞(55)が5日、東京・江東区の東京スポーツ新聞社を訪れ、デビュー25周年記念試合(8日、神奈川・横浜ラジアントホール)に向けて意気込みを語った。

 開口一番「もう25年かという感じがある。祝ってくれる人がいることをうれしく思います」と感謝の言葉を口にした本田。全日本プロレス時代の先輩にあたる“デンジャラスK”こと川田利明(55)がプロデュース興行「HOLY WAR」のメインで記念試合を実現させ、本田は井上雅央(48)と組み、潮崎豪(37)、芦野祥太郎(29)組と対戦する。

 パートナーの井上とは1999年10月にアジアタッグ王座を戴冠した実績があり、また対戦相手の潮崎はノア時代に特訓の相手を務めたこともある、思い入れの深い後輩だ。「(全日本から)ノアに行っても井上選手とのチームは解散しなかったし、私のことをよく分かってくれる。こっちも分かるからやりやすい」とコンビ結成を楽しみにした。

 近年は年に10試合程度の出場にとどまっている。一方で主宰する「本田多聞レスリングスクール」では30人の生徒を指導し、1期生が今春から大学に進学する。今後について「私を応援してくれる人たちから認めてもらえず、迷惑になるならリングに上がるべきじゃないんでしょうけど。私自身がレスリングに関わっている限り、引退ということは考えていない」と語り、後進の育成に励みながら現役を続ける方針だ。