昨年の新日本プロレス6月9日大阪城ホール大会で行われたオカダ・カズチカ(31)とのIWGPヘビー級選手権が年間最高試合賞(ベストバウト)に輝いたケニー・オメガ(35)が、今後の主戦場を海外に移すことを明言した。17日の授賞式ではMVPの棚橋弘至(42)、技能賞の内藤哲也(36)との「トップ4」揃い踏みが実現したが、この日が一つの区切りになりそうだ。

 自身3度目のベストバウト受賞となったケニーは、日本語でスピーチした。「来年はこのステージには立てないかもしれない。でも世界で活躍を見せて、また大きい会場でベストバウトを見せます。東スポ大賞がこれで最後ではないとは思うんですけど…またいつかベストバウトかMVPか技能賞か何か取りたい。また会う日まで。グッバイ、アンドグッナイト!」

 今年の1月4日東京ドーム大会で棚橋に敗れ、翌5日の後楽園大会に不出場。その後の本紙の取材で、新日プロとの契約が満了する今月限りで日本マットを離れる決意を明らかにした。今回初めて、公の場で意思表示をしたことになる。

 10年以上に及ぶ異国での活動にひと区切りをつけるという気持ちは、流ちょうな日本語に表れていた。2010年度のプロレス大賞で、スタン・ハンセン以来となる外国人選手によるベストバウト受賞を果たし「他の外国人ができないことをやってやろう」と日本語の猛勉強を開始。それから8年後のステージで、自ら決断を語ることになった。

 新天地は米国の新団体AEWか、世界最大団体のWWEが噂される。AEWについて「(主要メンバーが)友達の団体だからもちろん興味あるよ」と話すが、今後のスケジュールは白紙。2月以降に本格的な動きがありそうだ。