複数団体合同のチャリティー興行「プロレスリングフェスティバル IN SAGA」(30日、佐賀・鳥栖市民体育館)で、長与千種(53=マーベラス)が10か月ぶりに電流爆破マットに復帰。激勝でカリスマ健在をアピールした。

 長与といえば11月19日未明、札幌市内でケンカの仲裁に入り、男に暴行を受けていた女性を救出。左手小指を骨折しながらも「プロ」として男に反撃せず、日本中から称賛を浴びた。この日の試合は事件後初のリングとなったが、ザ・グレート・サスケ(49)と組み、TARU(54)&水波綾(30)と電流爆波タッグマッチで激突した。

 ケガの具合は「小指の骨はまだくっついてない」(長与)という状態。爆破マットで遺恨抗争を繰り広げてきたTARUからは、負傷箇所を執拗に攻められて悶絶した。それでも相棒のサスケが爆破バットの犠牲になり体を張って長与を守ると、カリスマが奮起だ。最後は水波に電流爆破バットでフルスイング一閃。14分48秒、爆破体固めでフォールして逆転勝利を飾った。

 試合後は痛みをこらえながら「1、2、3、佐賀!」と地元九州のファンを前に絶叫。衰えないガッツと勇気には、惜しみない声援が送られた。