“世界の16文”故ジャイアント馬場さん(享年61)の「没20年追善興行」(来年2月19日、東京・両国国技館)で、中心選手の一人として出場が決定した棚橋は「馬場さんの訃報を聞いたのが新日本に入門する直前。僕は全日本も見てましたし(学生時代に)会場のアルバイトをしていたこともあります。プロレスラーになってからも、全日本さんには何回も出させていただきました。国民的な知名度を誇った方ですし、心から畏敬の念を抱いて出場します」と語った。

 馬場さんの永遠のライバルだったアントニオ猪木氏(75=参議院議員)が創設した新日本を代表して追善興行のリングに立つ。

 猪木氏とは異なるスタイルでその地位を確立させたが、団体の威信を背負う立場であることは重々承知している。

「現在の俺ができる最高のプロレスをします。馬場さんが天国で見ていて『新日本もやるじゃないか』と言わせられるようにしたいですね」

 その直前には来年1月4日の東京ドーム大会でIWGPヘビー級王者ケニー・オメガ(35)への挑戦を控える。IWGP王者として参戦する可能性もあるだけに「それが理想ですね。ハクが違いますから。ハハッ」と年間最大興行での王座返り咲きに向けて気持ちを新たにした。

 31日の長野大会ではタッグ戦に出場。ハイフライフローで勝利し、貫禄を示した。逸材の参戦により、果たしてどんな夢カードが実現するのか注目される。