平成最後の「プロレスオールスター戦」が19日、正式発表された。午後2時から東京・千代田区のザ・キャピトルホテル東急で会見が行われ、本紙既報通り“世界の16文”として一時代を築いた故ジャイアント馬場さん(享年61)の「ジャイアント馬場没20年追善興行〜王者の魂〜」(東京スポーツ新聞社後援)が来年2月19日、東京・両国国技館で開催されることが発表された。

 現時点では新日本プロレス、全日本プロレス、プロレスリング・ノア、大日本プロレス、WRESTLE—1の参戦が決定している。その他の団体やフリー選手は現在、交渉中だという。元PWF会長スタン・ハンセン(69)の来日も決定。“呪術師”アブドーラ・ザ・ブッチャー(77)の引退セレモニー(本紙既報)が行われることも発表された。その他にもレジェンドのゲスト参加も予定されているという。


 ブッチャーは「1970年の夏、大きなスタジアムで初めてシングル戦を行ったことを思い出す。日本のファンに最後のお礼を伝えたい」とメッセージを寄せた。

 会見には実行委員会を代表して新日本プロレス相談役の坂口征二氏(76)、ミスタープロレス・天龍源一郎(68)、馬場さんの夫人・故元子さん(享年78)の姪で最期をみとった緒方理咲子さん(61)、馬場さんに関するライセンス事業を継承した又甥(またおい)の緒方公俊氏(31)が出席。実行委員の1人、秋山準全日本プロレス社長(49)はシリーズ中のため欠席した。

「51年前、プロレスの世界に入り(発表会見の)その夜に馬場さんとハワイへ渡って米国修行に入った。本当に弟のようにかわいがってくれた。7月の(元子さんの)『お別れ会』で話が盛り上がり開催実現に至った。皆さんのご協力を仰いで大会を成功させたい」と坂口氏は語り、天龍は「馬場さんが亡くなられて20年たつのか…という気持ちです。プロレスが継続する力を与えてくれたのが馬場さん。ご来場いただいた方に『ああ、こういう偉大な人がいらっしゃったのか』と認識してもらえれば何よりです。同時に元子さんの願いだった大会を成功させられればと考えております」と神妙な表情で語った。

 偶然にも大会開催日は、1955年に力道山、木村政彦組対シャープ兄弟が蔵前国技館で初めてプロレス国際試合を開催した「プロレスの日」とされている。同じ国技館しかも同じ日に開催される平成最後のプロレスオールスター戦は、時代の総決算となるビッグイベントになりそうだ。