“皇帝戦士”の異名を取り、新日本プロレスや全日本プロレス、UWFインターなどで活躍した米国人プロレスラーのビッグバン・ベイダー(本名レオン・ホワイト)さんが18日(現地時間)に死去したことが、公式ツイッターで発表された。63歳だった。

 同ツイッターによると、約1か月前に重度の肺炎にかかり、懸命に闘病を続けていたという。一時は回復に向かったが、18日の午後7時25分に帰らぬ人になった。昨年4月にかつてのライバル・藤波辰爾(64)のメモリアル大会に参戦するため来日した際には、2016年末に心臓疾患で余命2年と宣告されたと告白。

 それでも「ベイダーは死なない。死にたい時に死ぬ」と豪語し、ドクターストップを振り切る形でリングに上がり続けていることを明かした。同4月20日のドラディション後楽園ホール大会ではセレモニー中にリング上で昏倒してしまうハプニングもあった。

 ベイダーさんはレオン・ホワイト時代に欧州のCWA世界ヘビー級王者になり、1987年12月にはTPG(たけしプロレス軍団)の刺客、ビッグバン・ベイダーに変身して新日本プロレスに参戦した。新日プロが東京ドームに初進出した89年4月24日にはIWGPヘビー級王座を初戴冠し、通算3度も同王座に就いた。

 92年からWCWに進出すると、WCW世界王座を3度獲得。日本での主戦場をUWFインターに移すと、94年8月18日には高田延彦を撃破し、プロレスリング世界ヘビー級王者となった。その後はWWF(現WWE)に移籍するも、離脱後は全日本プロレスを主戦場とし、99年3月6日には田上明との「3冠ヘビー級王座決定戦」を制して同王座を獲得。

 IWGPと3冠という当時の日本における2大メジャー王座を制覇した初の選手になった。