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【森友問題】自殺職員めぐる政府と野党の攻防


窮地に立たされる安倍首相(ロイター)

 学校法人「森友学園」の国有地取引をめぐる“決裁文書改ざん疑惑”が風雲急を告げている。あれだけシラを切り続けてきた財務省が文書の改ざんを認めたことで、いよいよ政局に発展。野党は内閣総辞職を迫るが、政府は9日に国税庁長官を辞任した佐川宣寿・前理財局長(60)に責任を丸投げして逃げ切る算段だ。そんななか、鍵を握るのは自殺した森友担当職員の遺書。「世に出たらヤバイ」とウワサされるだけに、流出を阻止しようとする勢力を巻き込んで内容の公表をめぐる“攻防”が繰り広げられている――。

 朝日新聞のスクープにより発覚した決裁文書の書き換え疑惑。財務省は「調査中」と繰り返し、麻生太郎財務相(77)は別件で森友関連の捜査が行われていることから、改ざん前の原本の公開には後ろ向きだった。

 それがここにきて急展開。財務省は朝日新聞が指摘した「本件の特殊性」などの文言が入った原本の改ざんの事実を認める方針。国による行政文書の書き換えは前代未聞で、法治国家ではあってはならない。

 野党は揃って「内閣総辞職に値する!」と厳しく糾弾。書き換えを行った役人のみならず、麻生氏や安倍晋三首相(63)の責任を追及する構えだが…。
 政府はこの展開を見越して、“逃げ口上”を準備。その内容がまたひどい。関係者の証言。

「佐川氏のほか、関わった役人にすべての責任を押しつけるつもりです。どういうロジックか? 政府は昨年、佐川氏が国会で『(森友側とは)事前の価格交渉はしていない』『適正に処理した』などと答弁したことに着目。当時の国有財産管理部門トップの佐川氏がそう強弁したのだから、省としてはつじつまを合わせなければならない。それで書き換えが行われたという理論のようです」

 つまり安倍首相でもなければ、昭恵夫人(55)でもない、佐川氏への“忖度”が省内で働いたと言いたいようだ。

 この理論が国民に通じるとは思えないが「少なくとも安倍首相は、自分は関係ない、乗り越えられると思っている」(同)という。

 しかも、改ざんの全容を知っていたとみられる森友担当職員のAさんは今月7日に自殺し、もうこの世にいない…。「死人に口なし」とはまさにこのことだ。

 ただし、Aさんの遺族がそんな理屈を許すかどうか。政府や財務省が危惧しているのもまさにそこだ。

 Aさんの葬儀は10日に妻の実家がある岡山県内で営まれたが、財務省関係者がマスコミをかく乱するために「葬儀日程や斎場にまつわるガセ情報を流しまくっていた」(テレビ関係者)という。

 なかには「Aさんは離婚調停中だった。だから奥さんは(今回のことは)よく知らない」という人権侵害レベルのガセネタも…。

 それほど遺書やAさんの妻に接触されては困るようだ。

「遺書には佐川氏のことも含め、書き換えに携わった財務省職員が実名で記されているそう。奥さんにもこのタイミングで出られるのは、政府としては困る。何とか阻止しようと画策しているようだ」(同)

 妻は突然の出来事に放心状態で「主人は1人で抱え込んでいた。いろいろなことに巻き込まれた」と周囲にこぼしているという。親族の中には財務省や政府に対して怒りの声を上げる者も。

 他方で野党の中には、これみよがしにテレビ局に「奥さんのインタビュー取れそうなんだけど、やらない?」と持ち掛ける議員もいるという。

 今回の問題は安倍政権と同時に野党にとっても正念場。倒閣のチャンスを生かせず、いつものように相手をアシストしてしまう可能性も十分だ。

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