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被害総額5千万円・将棋駒強盗犯の愚 名工が訴える駒の“価値”


藤井四段らによる将棋フィーバーに沸く中、とんだ余波が襲った

「転売すれば足がつく」――。藤井聡太四段(15)の29連勝やタレントに転身した加藤一二三・九段(78)の活躍、さらに国民栄誉賞授与が決まった羽生善治竜王(47)の永世7冠など、明るいニュースが続く将棋界に冷や水を浴びせる事件が起きた。11日、大阪府八尾市で将棋の駒を狙った強盗事件が発生したのだ。被害総額は5000万円にも上るという。経済産業大臣指定伝統的工芸品・天童将棋駒の工芸士として第一線で活躍する掬水(きくすい)氏(本名・桜井和男=69)は、本紙の取材に犯人の愚かさと怒りをぶちまけた。

 八尾署によると、事件は11日午前10時20分ごろ、八尾市の将棋関連用品販売店「将棋博物館二歩」に40代くらいの男が押し入り、女性従業員(36)を脅してテープで拘束したうえで、ショーケースから将棋駒セットを奪って逃走した。

 店では骨董的価値のある商品も売られていて、同店の経営者は、500万円以上の商品を含む30~40セットが奪われ、被害総額は5000万円を超えると説明している。同署は強盗事件として男の行方を追っている。

 将棋駒は素材や技法、作者によって値段はピンキリ。それでも、百万円単位の駒があることに驚いた人は少なくあるまい。将棋駒の日本最大の生産地として名高い山形県天童市の天童将棋駒伝統工芸士会会長を務める名工・掬水氏は「駒が盗難に遭うなどまず聞かない話だ」と驚く。

 犯人の動機は転売・換金目的なのか、それとも駒を所有したかったのだろうか?

 掬水氏は「将棋駒の世界は狭く、“裏の世界”はない。隠れて裏へ売られていくことはないと思う。今はとにかくインターネットが発達していて、有名な駒ならば詳細な資料も出回っているし、ネット上で売られれば盗品だとすぐわかる」。

 転売すればすぐに足がつくために、もし換金が目的だとしたら愚か過ぎる犯行だという。

 盗まれた商品には500万円以上のものがあった。掬水氏は「報道に出ている数字しかわからないので物を言う立場にないが…」と前置きしながら「評価者や販売者によって駒の金額は大きく変わる。(500万円という値段も)可能性のないことはない」と話す。

 山形県将棋駒協同組合によれば「将棋のタイトル戦で使われたものや、物語性のある駒には別のプレミアムがつくことがある」という。

 たとえば羽生氏が永世7冠を達成した昨年12月4~5日の竜王戦の第5局で使用されたのは「夭逝の天才」と呼ばれる駒職人・宮松影水のものだ。宮松の駒は昨年放送の鑑定番組で220万円の値がつけられた。

 また、藤井四段が昨年、29連勝を記録した対局で使用されたのが「私の兄弟子で昨年11月に惜しくも亡くなった村川秀峰のもの」(掬水氏)。

 このような駒は後に高値がつくことも大いにあり得るという。ただ、駒の“価値”について、金額的な価格ばかり注目される状況は「不本意」と掬水氏は強く訴える。

「私たち職人は黒子の立場。プロ棋士が2日間、精魂込めて対局する道具を作る。良い駒というのは対局者が勝負に集中できるもの。木地や作者などとは全く別の次元である。棋士の邪魔にならないものこそ、私は作りたいと考えている。大山康晴先生(十五世名人=故人)は、木地の模様がキラキラしている高価なものを良しとせず、目障りにならないものを評価されていた」

 日本でも指折りの将棋駒の名工である掬水氏の言葉に、価格のことばかり質問していた記者も反省するしかない。「道具は使いこまれて内容が育つ」という。

「良いニュースが続いている今の将棋界を壊すような行為は糾弾されるべき」(掬水氏)。犯人は単に高値に目がくらみ、転売が難しい事情も知らずに盗んだ可能性が高いが、掬水氏の言葉に耳を傾けてもらいたいものだ。

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