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女性器芸術家「ろくでなし子」の正体と逮捕の背景


逮捕された五十嵐容疑者

 わいせつか芸術か? お祭りの男根はみんなで担ぐのに女性器の3Dデータ配布で逮捕!! 長きにわたってたびたび論争が巻き起こった「わいせつ基準」が再び大きくクローズアップされる事件が起こった。「ろくでなし子」の名前で知られ、自らの女性器をかたどってデコレーションするアート作品「デコまん」で注目を集めている芸術家の五十嵐恵容疑者(42)が、警視庁保安課に逮捕されたことが14日に明らかになった。テレビのニュースで報じられるとネット上は一気に大騒ぎ。事件の裏側を追った。

 逮捕容疑は3月、インターネットを通じて自身の陰部の3Dデータを香川県の男性会社員(30)に配ったわいせつ電磁的記録頒布の疑い。データは数字や文字の羅列だ。五十嵐容疑者は「そのものの画像ではなく、わいせつと認めたことに納得がいかない。私にとっては手足と一緒でわいせつ物とは思えない」と容疑を否認。当局は、データから3Dプリンターで形状を再現できると判断した。

 昨年6月、五十嵐容疑者はインターネット上で資金を募るクラウドファンディングサービス「キャンプファイヤー」を利用して、「わたしの『まん中』を3Dスキャンして、世界初の夢のマンボートを作る計画」のプロジェクトを立ち上げ、125人から約100万円を集めた。当初の目標金額は51万4800円だったが、わずか1週間で達成する人気企画だった。同プロジェクトは500円~10万円まで6段階の寄付を募っていた。

 クラウドファンディングでは、金額に応じて出資者に何らかの特典を提供することが通例。3000円以上の出資者(約100人)には五十嵐容疑者の陰部の3Dデータを配ることが明記され、多摩川で行われた「マンボート」進水式には50人近くが集まった。

 五十嵐容疑者は女性器やそれを表現する言葉をタブー視することに疑問を覚え、3年ほど前から女性器をデザインした照明器具やアクセサリー、iPhoneケース、キャラクターを作る活動を開始。一昨年には、自身の活動をマンガにまとめた「デコまん」(ぶんか社)を出版。ジオラマ風の女性器アート作品が週刊誌のグラビアに取り上げられたこともあった。

 最近は、女性用アダルトグッズ専門店「ラブピースクラブ」でアルバイトするかたわら、アート作品「デコまん」を作るワークショップや個展を開くなど精力的に活動していたが、一体どんな人物だったのか?

「『私は下げマン』『見た目をキレイにしたくて小陰唇切除の手術を受けた』と下半身について赤裸々に話してたけど、性に奔放ですぐセックスしちゃうようなタイプではない。どちらかというとマジメ」とは、合コンで同席した会社員(30)。

 女性器アートへのこだわりは強く、「私に『こんなことするもんじゃない!』『こんなことするのはヤリマンだ』って怒る人は、意外と童貞が多いです。でも、今はインターネットを使えばすぐに本物が見られちゃう時代じゃないですか。私は(アートで)○ンコにつけられたおかしなイメージを払拭する活動をしたい」と語ったという。

 出版関係者は「決して生々しい作品を作ることはなく、女性からも支持があった。法律もある程度理解して活動してたので、裁判で争うのではないか」とみている。

 今回は3Dプリンターを使って女性器を再現できることから、3Dデータそのものがわいせつ物とされたが、そうなるとAV女優の女性器をリアルに再現したオナニーホールはどうなってしまうのか?

 板倉宏日大名誉教授(刑法)は「女性器の3Dデータは文句なしにわいせつ物なので、芸術性で争うとしても勝ち目はないでしょう。(女性器を再現した)オナニーホールも当然、わいせつ物に当たります。本当はいけないのだけど、たいしたことはないと問題にされていないだけでしょう」と解説。

 AV女優の「陰部完全再現レプリカ」など、精巧さをうたったオナニーホールはインターネットを通じて購入できるので、摘発の基準がきわめて曖昧。

 五十嵐容疑者の活動が「目立ちすぎて逮捕につながったのかも」との意見もある。また、ある着エロプロデューサーは「『ろくでなし子』という名前がマイナスに働いたかもしれません」と指摘する。

 今後、ネットを中心にわいせつ大論争が起こりそうだ。

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