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自身の作品内で死亡 現代アートが凶器になる時


 芸術家が、自分の作った作品の中で死亡するという痛ましい事故が起こった。

 青森市内の青森公立大の学校施設「国際芸術センター」で個展を開催していた京都市西京区のアーティスト・国府理(こくふ・おさむ)さん(44)が29日、軽自動車を透明のアクリル板で箱形に覆った作品の中で倒れて死亡しているのが発見された。一酸化炭素中毒などによる事故死の可能性が高いという。

 作品は高さ2・71メートル、横4・5メートル、奥行き2・28メートル。外部のスイッチで車のエンジンをかけることにより、アクリル板の内部で人工的に雨を降らせる仕掛けだった。大学側が換気用ホースの取り付けを提案したが、国府さんが「作品の意図に反する」とし、大学側も黙認したという。

 国府さんは展示作品のメンテナンス中に倒れたとみられ、発見した同センターの女性が119番通報したものの、搬送先の病院で死亡が確認された。青森県警青森署は一酸化炭素中毒や酸欠による事故死とみて捜査している。

 芸術作品が“凶器”となってしまった悲しい事故だが、元現代美術館関係者は「現代アートの展示は、こうした事故の危険性を常にはらんでいます。作品には火力や電気配線、薬品、クレーン車を使用したものまであるので、作業中や展示中に事故が起きないよう十分な配慮が必要なんです」と指摘する。

 昨年開催された現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭2013」では、海底の装置から空気を出し、海面に泡を作る作品「神様のおなら」(臼井英之さん作)の設置中、ボランティアスタッフの男性が溺れて重体となる事故が発生した。作品はその後、陸上で展示されることになった。
「展示会場のスタッフ側が、作家の主張をうのみにするのではなく、来場客や作家、作業員の安全管理を徹底することが必要。メンテナンスなどで専門性が必要な危険な作業は、業者に委託することも重要です」と前出関係者は話している。

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