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築地ネズミ最大1万匹駆除法のお粗末 東京都のやり方は“昭和的”で効果薄


銀座にいるクマネズミ

 焼け石に水だ。豊洲新市場(東京都江東区)が11日に開場し、同時に6日に営業を終えた築地市場(中央区)の解体作業が始まった。だが、築地にすみ着いた最大1万匹とも言われるネズミの駆除が難航している。市場移転のせいでエサを求めて銀座や新橋などに大移動すると指摘されており、東京都は捕獲に躍起になっている。ところが使用するのはネズミ捕りカゴに粘着テープ、毒エサなど“旧式アイテム”ばかり。専門家は、新薬を使って本気で駆除すべき!と話している。

 築地市場にすみ着いているネズミは数千~1万匹と言われる。すみかを奪われたネズミが別の場所に大移動するのは自然の摂理。危険なのは築地から約1キロしか離れていない銀座や新橋などの繁華街。隅田川を泳いで、浅草などの下町を目指す可能性もあるという。

 11日に解体工事がスタートしたと同時に、異変を感じたネズミはもう逃げ出しているだろう。すでに8月ごろから銀座ではネズミの出没が話題になり、築地との関連が注目されていた。市場にいるネズミは主に2種類。穀物や野菜を食べるクマネズミと、雑食のドブネズミだ。比率で言えば、後者の方が圧倒的に多い。

 東京都は来月16日まで、築地市場のネズミ駆除作戦を敢行。関係者によると、これまで都は5、8、9月に計4回、捕獲作業を行い、1773匹を駆除してきた。

 捕獲に使うのは「粘着シート」「ネズミ捕りカゴ」「毒エサ」の3つ。侵入口をふさぎ、これらを場内に張り巡らせることで、ネズミを駆除するというのだが…。

 これら3つのアイテムは昭和の時代から変わらぬ代物。平成もあと半年あまり、来春には新たな時代に突入するのに、大丈夫なのか?

 ネズミ駆除の専門家は「クマネズミは用心深くわなにかかりにくい上、殺鼠剤に耐性のある『スーパーラット』となるものもいる」と話す。加えてネズミは年に5~6回出産し、1回の出産でドブネズミは10匹前後、クマネズミは5匹程度の子を産む。生後わずか3か月で繁殖することが可能で、まさに“ねずみ算”的に急増を続ける。

「東京都の駆除作戦では焼け石に水。ネズミがわなに引っ掛かるのを待つのではなく、こちらからネズミの巣を特定して、せん滅することが重要だ。米国ではネズミが眠っている日中に、巣の中にドライアイスをぶち込み、発生した二酸化炭素で窒息死させている」(同)

 毒エサの種類も重要だという。今回は即効性のある毒ではネズミが警戒して食べないことを想定し、弱めの「ワルファリン」という薬剤を使っている。これにも前出の専門家は異を唱える。

「少しずつ効果があるので、仲間のネズミが警戒せずにみんなで食べると考えているのでしょうが、その程度の毒性ではスーパーラットには全く効きません。最新技術の毒エサは新薬による調合で、体内出血させて確実に死亡させます。外見上、仲間のネズミも死んでいることが分かりません」という。

 さらに米国の先端技術では、毒エサに発光顔料を混ぜることで、それを食べたネズミのふんが発光し、可視光線でふんを追跡すれば、巣にたどり着くという。やるからには、これくらい徹底しなければならない。

 東京都は築地市場のネズミ駆除のために3500万円の予算を計上しているが、こんなお粗末なやり方では効果は望めない。「とりあえずやりました」という、いかにもお役所的発想で、とても本気で駆除に取り組んでいるとは言えないと専門家は指摘しているのだ。このままでは、銀座がネズミの新たな根城になるのは時間の問題だろう。

 ちなみにネズミと同様、嫌われ者のゴキブリだが、意外にも築地市場では目立たない。それというのも、ゴキブリは水が大好きな一方、すぐに脱水症状になるため、塩を摂取しない。築地市場では海水で店内や床をじゃぶじゃぶ流していたので、ゴキブリはそんなに問題になったことはないのだという。

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