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ローマ法王退位で注目される「マラキの預言」


 世界に約12億人の信徒がいるキリスト教最大の教派「カトリック」のトップであるローマ法王ベネディクト16世(85)が11日の声明で、高齢を理由に2月28日をもって退位すると表明した。ローマ法王庁(バチカン)報道官によると、実質的に終身制の法王の退位は約600年ぶりで極めて異例。一方、予言マニアの間では今回の異例の退位に関して、「マラキの預言」の存在が騒がれている。

 声明によると、法王職は「2月28日午後8時(日本時間3月1日午前4時)で空席となる」。法王は「急速に変化する今日の世界で、(法王職を全うするためには)身体と精神の力が必要だが、数か月前から減退し、職務を十分に果たせなくなってきた」と異例の退位を説明した。

 バチカンのメディアによると、法王は11日の枢機卿会議で、カトリック教会の利益のために引退を決めたと述べた。後任の法王を決める会議「コンクラーベ」の開催も要請。後継者をめぐる水面下の動きが活発化する。

 法王として初めてツイッターで信者に語りかけるなど精力的な活動を行った一方、高齢による健康不安も指摘されたベネディクト16世。昨年には側近が関与した機密文書流出事件が明らかに。背後に権力闘争もささやかれるなど心労も絶えなかったとみられる。

 流出事件では、法王の元執事が文書を持ち出したとして、昨年10月に実刑判決を受けた。バチカンは12月に恩赦を与えるなどして幕引きを図ったが、相次ぐ内部文書の流出スキャンダルは、大量の米外交文書などを暴露した内部告発サイト「ウィキリークス」になぞらえ「バチリークス」と呼ばれ、バチカンを揺るがした。

 2005年の法王選出後、世界ではカトリック教会の聖職者らによる未成年者への性的虐待も次々と発覚した。

 今回の退位は、予言を研究しているオカルトマニアにとっては、衝撃の出来事だ。オカルトに詳しい作家の山口敏太郎氏はこう指摘する。

「『全ての教皇に関する大司教聖マラキの預言』というものがあり、歴代のローマ教皇に関して見事に的中していると言われている。その預言によると、111番目の教皇に当たるベネディクト16世の次の教皇の時代に、カトリック教会が崩壊すると預言しているのだ」

「マラキの預言」とは、12世紀に聖マラキによって書かれたとされる予言書。1143年以降のローマ法王にどんな人物が就任し、退位後はカトリック教会がどうなるかなどが“予言”されているという。

 初出が16世紀で、それまでは秘密にされていたという説がある一方で、16世紀に作られた偽作とする説もある。しかし、17世紀以降のローマ法王の人物像が妙に的中していることから、オカルトマニアに注目されてきた。

 112番目の教皇に関して「マラキの預言」は「ローマ聖教会が最後の大迫害を受ける時、ローマ人ペテロが教皇に就くだろう。様々な苦難の中で彼は羊たちを指導するだろう。やがて七つの丘の町は崩壊、恐るべき審判が人類に下るだろう」と記しているという。

 人類が戦々恐々としそうな預言だが、山口氏は悲観論を戒める。「これをもとに『次の教皇が選ばれたら地球が滅ぶ』と安易な人類滅亡論を唱える者がいるが、マラキの預言の的中は単なる偶然とこじつけに過ぎない。むしろ、ツイッター利用やお米の献上を受け取ったり、宇宙人の存在に言及したり、“開かれた新しいローマ聖教会”がより進歩すると解釈したほうがよいだろう」と語った。

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