今年の大型連休も外出自粛になりそうだが、コロナ禍で不眠が増加し、睡眠環境を改善しようとする“巣ごもり需要”で、寝具などの販売が好調。「おうち時間の増加で頸椎や腰の痛み、肩こりの悩みが増えており、在宅勤務などの環境変化や、スマホの使い過ぎなどもあるが、寝姿勢も原因の一つ」と警鐘を鳴らすのは、市谷八幡クリニック(東京・新宿区)の古賀昭義院長。耳・肩・腰・ヒザ・くるぶしまで一直線が理想の寝姿勢で、枕を調整して頭部の圧力を分散させて、頸部の負担を軽減することが大切だ。

 とはいえ、枕選びは難しく、累計出荷数750万枚突破の低反発マットレスで知られる寝具ブランド「トゥルースリーパー」は、合わない枕であおむけ寝するとできる寝具と体の隙間を“ネック・ディスタンス”と提唱し、枕が合っているかの判断基準として啓蒙。縦約68センチ×横約90センチと上半身を包み込む大きさで、頭から背中の7部位を隙間なく支える低反発枕「トゥルースリーパー セブンスピロー」がコロナ以前より売れているとか。

 一方、ルームウエアやパジャマも上質なものが人気。一般医療機器のリカバリーウエアブランド「リフランス」は、血流を促進し、疲労回復や安眠に効果的とアスリートから支持されていたが、昨年4月の緊急事態宣言以降、一般層へ利用者の裾野を拡大。自社サイトの売り上げがコロナ禍前の5・3倍に増加した。

 タオルなどで有名な内野㈱は、特許取得の独自技術で開発した素材「マシュマロガーゼ」のパジャマが累計出荷数40万着を突破。3重に織り上げたガーゼ素材を使用していて、吸水・通気・保温性を兼ね備え、快眠へと導く。