【辛口家電診断】コードレスクリーナー トレンドは吸引力よりコンパクト!!

2020年10月11日 10時00分

右からアイリスオーヤマ「スティッククリーナーi10 KIC―SLDCP9」、シャーク「EVOPOWER SYSTEM CS401J」、パナソニック「パワーコードレス MC―SBU840K」

【石井和美の辛口家電診断】秋の新企画! 月イチでお届けするのは、家電プロレビュアー・石井和美氏による「辛口家電診断」だ。数多くの家電を実際に試したからこそ言える、生活目線に立った意見は、皆さんの家電選びに役立つこと必至。初回は「コードレスクリーナー」を取り上げる。

 東スポ読者の皆さん、初めまして。家電プロレビュアーの石井です。初回なのでちょこっと自己紹介しますと、私は、自宅とは別に家電をレビューするための一戸建て、通称「家電ラボ」を設け、日夜、家電のテストを行っています。

 なぜそこまで?と聞かれることも多いのですが、やはり実際に試さないと使い心地は分からず、「ここはもう少しこうしてほしいな…」など、厳しいことも言えません。本当のことを言いすぎて、たま~にメーカーさんから渋い顔をされるのもご愛嬌。これも家電愛あふれるからこそと、温かく受け止めていただいてます。

 さて、初回に取り上げるコードレスクリーナーといえば、一時は「吸引力」に注目が集まっていました。というのも出始めのころ、ダイソンの掃除機の吸引力が大変話題になったために、他のメーカーさんもこぞって「吸引力」を猛プッシュ。そこには弊害もあって、どうしても吸引力と関係するモーターとバッテリーが重くなり、掃除機全体が重くなって使い勝手が悪くなっていたのです。

 私自身も「吸引力はそこまで必要?」と思っていたところ、そういったユーザーの声は多かったようで、最近は各メーカーとも技術改良を重ね、軽量化に着手。先駆けといわれたダイソンも今年になって日本市場向けに、よりコンパクトなコードレスクリーナーを発売するなど、シフトチェンジを行っています。

 一方、東スポ読者の中には旧来のキャニスター式を使っている方もいるかもしれませんね。ただ、今ではキャニスタータイプを持ちながらも、出してすぐ使えるコードレスクリーナーを「セカンド掃除機」として使う方も増えています。より楽に便利に、生活様式に合わせて使い分けしてみてください。

【生活目線ナンバーワン】まず最初に紹介するこちらのコードレスクリーナー、何といっても目を引くのは、掃除機本体にモップが付いていること。「フローリングを掃除している時に、テレビ台の上のホコリが気になった」という声はよく聞きます。掃除機をかけながら、さっとこのモップを使うことで、ストレスなく掃除を進められるというワケです。

 ただ、この掃除機を最初に展示会で見たときは「ダ、ダサっ!」と思ったのも事実。スタイリッシュ家電が世の中にあふれる中で、あえて名を捨てて実を取る方式…。しかし、この掃除機が受けたんですよね。「こういう掃除機が欲しかった――」と、手軽に広範囲が掃除できることで売り上げを伸ばしています。

 吸引力においてもあのダイソンに負けず劣らず。さらに下重心のため使い勝手が良く、コスパ良し。徹底的に生活目線にこだわったメーカーさんの戦略勝ちですね。

 ◆アイリスオーヤマ「スティッククリーナーi10 KIC―SLDCP9」(2万9800円=参考価格・税抜き)

 

【シニアにこそ使ってほしい】前出のアイリスオーヤマさんの製品が生活目線にこだわったとお伝えしましたが、こちらの製品は今どきのスタイリッシュさが目を引きます。

 シャークさんといえば、数年前に出したハンディクリーナーが大ヒット。業界の耳目を集めました。リビングに置いても、見た目には掃除機と分からないほどのスマートなフォルム。吸引力も抜群とあって、幅広い世代から支持を集めました。それを受けて満を持して発売されたのがこの製品。もちろん、ハンディクリーナーとしても使用可能です。

 外見からして若者向けにも思えますが、私はこの製品こそ、中高年以上、特にシニア層にこそ使っていただきたいです。握力が弱くなってきた年代の方々には、ワンタッチで簡単にアタッチメントが装着できたり、ゴミ捨てもできちゃうのはうれしい限り。ハイパワーかつ軽量と、使い勝手の良さは抜群です。

 ◆シャーク「EVOPOWER SYSTEM CS401J」(4万9500円=公式オンラインストア価格・税込み)

【ペットを飼い始めた方に】今年、コロナ禍においてペットを飼う方が増えています。そのことを受け“毛がからまない掃除機”が人気です。

 ノズルに円すい形のダブルブラシを装着し、中央に毛を集めることでからまりにくい構造を実現。さらにゴミが多いところではランプが赤くなるクリーンセンサーを搭載するなど、効率良く掃除ができる機能も兼ね備えています。

 注文をつけるとすれば、やや重いこと。高齢化が進む中でより軽量モデルが求められているため、その点を今後に期待します。

 ◆パナソニック コードレススティック掃除機「パワーコードレス MC―SBU840K」(8万6100円=本紙調べ・税込み)

 ※本紙調べはヨドバシ・ドット・コムの価格を掲載(2020年10月7日時点)

 ☆いしい・かずみ 家電プロレビュアー。家電レビュー歴15年以上。茨城県に家電をレビューするための一戸建て「家電ラボ」を開設、冷蔵庫や洗濯機などの大物家電のテストも行う。実際に製品を使用した上での的確なコメントに定評あり。

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