「捨てる神あれば拾う神あり」ってことわざがありますよね。これを鉄道界に当てはめると「鉄クズを捨てる鉄道会社あれば、10万円で拾う鉄道ファンあり」になると思います(笑い)。

 今月10日にJR北海道が「第7回鉄道中古部品販売」をオンラインで行ったところ、販売価格4000円から5万6800円までの鉄道部品61点が即完売したんです!

 こういった鉄道部品の即売会は、各社が鉄道イベントやオンライン上でよく行っているので、特に珍しいことではありません。部品やグッズを集めることが好きな鉄道ファンは“収集鉄”と呼ばれ、私もその一人です。

 10年以上かけて集めた部品は200点以上になり、自宅の壁一面に張り付けて趣味を謳歌しています♪ 自慢は、長崎県を走る島原鉄道の列車のドア、10万円です!

 部品の即売会はそれほど珍しくないのに、なぜJR北海道の商品は即完売したかというと、希少性が高いからでは?と思います。

 部品販売も各社に特徴があるんです。例えば駅の看板など、時代に合わせてどんどん新しいものに変えていく会社は、使用しなくなった部品を多く販売できますが、古くても使えなくなるまで長く使用する会社は、なかなか中古部品が世に出回りません。JR北海道は後者のため、即完売したんだと思います。

 販売ページを見てみると、さびついたり、文字が見えないほど汚れていたりというグッズが多くあります。鉄道ファンからすると、このさびや傷にいとおしさと価値を感じてしまうんですよね(ハート)

 JR北海道の即売会には、お手洗いのドアに付いていた札や車掌スイッチ、車内の温度計などが出品されていました。

 今回の商品で私が気になったのは、クリスタルエクスプレスのカーテン6枚セット(2万4000円)です。これは観光用のリゾート列車に付いていたカーテンで、商品画像を見る限り、黄ばみと汚れがたっぷり付いていました。もし私が購入していたら、クリーニングせずにそのまま自宅のカーテンとして使用していたと思います。だってこの黄ばみは、列車の勲章ですから♪

 ここで木村ポイント!

 JR北海道のオンライン部品販売は、すでに今年だけで5回も行われており、今後も定期的に開催するそうです。それでは、大好きな列車の部品が手に入る即売会へ、出発進行~!

 ☆きむら・ゆうこ 1982年8月17日生まれ。愛知県出身。鉄道をこよなく愛する鉄旅タレント。2015年にはJR、私鉄、地下鉄、ケーブルカー、モノレールなど、日本全国にある鉄道を全線乗車する「日本国内鉄道全線完乗」を達成。乗車した走行距離は約2万8000キロメートル。