【大人の日帰り温泉】梶山湯川温泉 謎の手堀り洞窟から湧く野湯

2020年08月10日 11時00分

奥行きが25メートルもある洞窟温泉は“湯舟”もこの広さ。完全かけ流しの秘湯は、洞窟の入り口が岩などでせき止められています

 “謎の手掘り洞窟”から湧く温泉に漬かれる野湯が、一時の荒廃から復活したとの報を受けた温泉カメラマンの大黒敬太氏。向かったのは、新潟県糸魚川市根知(ねち)の山中にある梶山湯川(かじやまゆかわ)温泉です。

今回の温泉は僕が約20年以上前、初めて温泉本を出版したころに知って、行こうと考えているうちに土砂崩れの発生などで行けなくなってしまい断念。そのうちその存在さえも忘れてしまっていたんですが、昨年に地元の有志により洞窟内やその周辺の整備が行われ、“秘湯マミー”こと渡辺裕美さん(プロフィル参照)からプレオープンのお誘いがあり、二十数年の思いがかないました。

 ここへは地元のプロジェクト「根知未来」の有志の方や、なんと糸魚川市長も同行で案内してもらいました。4WD車でないと無理な林道を行けるところまで上って行き、ちょっとした広場からほぼケモノ道に近い登山道を40分ほど雨飾山方面へ歩いていくという道程。この連載では何か所かこのような秘湯系を紹介してますが、その中でも難易度的には初心者コースなので、ちゃんとした服装やトレッキングシューズなら問題なくたどり着くことができます。

 さて、温泉です。洞窟は「どういう理由で掘ったか不明」らしく、なんでも明治の初めにはすでにあり、洞窟奥から湧く湯をふもとにある梶山の集落に引いて湯小屋を建てて温泉を楽しんでいたとか。それが、私が初めてこの湯を知った当時には「洞窟内はコウモリの巣」と紹介した記事ばかりで、とても行きたくなるイメージでは…。それに僕自身、野湯はあまり好きでなく、女の子を入浴させて写真は撮るけど、入りたくなるキレイめな湯でないと…という性分のため、積極的になれなかったのです。

 ところが梶山元湯、最高です。この洞窟の長さ、なんと25メートル以上もあったなんて今回初めて知りました。内部を探検すると、大人の背丈以上あった天井が半分くらいの高さになったその先の穴から温泉がドバドバ。着いてから洞窟内に湯をため始めたんですが、40~50分でたまるほど湯量もすごいです。それにコウモリなんて全くいません。

 現状はこの復活した秘湯をどのようにアピール&利用してもらうか検討中ですが、一般の利用も可能です。温泉や根知の情報などは「根知未来」HP(http://nechimirai.com)からメールでの問い合わせをお願いします。

【梶山元湯(かじやまもとゆ)梶山湯川温泉】

 ◆新潟県糸魚川市根知地内
 ◆日帰り入浴=料金、時間などはメールで問い合わせ(本文参照。電話はありません)
 ◆風呂=混浴1
 ◆泉質=ナトリウム―炭酸水素塩・塩化物泉
 ◆交通=車で北陸自動車道・糸魚川ICから登山道まで約50分。電車はおすすめできません

【モデル=渡辺裕美(わたなべ・ゆみ)】2児のママでありながら、新規温泉情報を聞くやいなや現地に飛ぶ“秘湯マミー”の愛称がかわいい温泉オタクの女王。著書「わたしのしあわせ温泉時間」やテレビ出演もかなり多いが、知名度がイマイチなのが悩み。ブログ等、ぜひチェックを!

 おおぐろ・けいた 日本全国を読者モデルを連れて温泉行脚中。自身が手がけた、ちょっぴりエッチな温泉本は50冊あまり。ファン待望の最新刊「令和の温泉 混浴大図鑑」が発売中。ユーチューブで動画「温泉美人」も無料配信中。