【鉄旅タレント木村裕子の日本全国おもしろ鉄道】本格車窓風景 ペダルをギコギコ トロッコ列車で

2020年07月14日 16時00分

元JR職員の増田さんが造った本物志向のトロッコ遊園です

 新型コロナウイルス感染拡大防止のための自粛要請は解除されましたが、それでも「旅行に行きたい!でも“密閉・密集・密接”の3密は避けたい」という方へ向け、この連載では3週にわたって「密にならない乗り鉄」をご紹介しています!

「駅編」「列車編」と続き、ラストとなる今週は「鉄道遊園編」をお届けします。遊園施設の営業再開に向け、東日本・西日本遊園地協会が感染防止のため「絶叫マシンで大声は控える」「お化け屋敷ではお化けと距離を保って」などというガイドラインを発表しました。

でも私が知る、とっておきの鉄道遊園施設では、このルールは適用されないんじゃないかな?と思います。

 それは北海道にある「狩勝高原エコトロッコ鉄道」です。ここは旧根室本線で廃駅となった旧新内駅を再利用して、保線用自転車でレール走行が楽しめる場所なんです。

 ただその中身は子供向けではなく、大人の鉄道ファンがのめり込むほど本格的でスゴイ! それもそのはずで、運営する増田秀則さんは物心ついた時から筋金入りのテッチャンで、実際にJR職員として働いたこともありました。

 その経験と知識を生かし、改造したトロッコには本物の汽笛のラッパとバンパーが付き、寝台列車で使用していたオルゴールのメロディーが鳴り、車両の外側も内側も実際と同じ塗装色で再現した本格志向なんです。

 さらにコースは2周で約800メートルもあり、本物と同じ仕様の信号機が13基、線路が切り替わるポイントは4か所、本物と同じ音が鳴る踏切も3か所設置されています。全てがリアルで、鉄道ファンにとっては垂ぜんの遊び場です!

 乗車するには受付で大人1回700円を支払い、制帽を受け取って運転士に変身します。トロッコは2人乗りで、他のお客さんと同乗することはないので密にはなりません。

 ペダルをこいで進むんですが、本当の運転士さんと同じように指さし呼称や標識確認をするしぐさがあってニヤけてしまいます。そうこうしていると突然、大きな音が鳴って急停車! なんと赤信号を見落としてATS(自動列車停止装置)が作動してしまったんです。本物さながら、リアルに再現された、驚きのトロッコでした。

 ここで木村ポイント! 最寄りのJR根室本線東鹿越~新得間は、2016年の台風被害により現在不通になっているので、向かう際はお気を付けください。それでは、コロナ対策を考慮した「密にならない乗り鉄」へ出発進行~!

☆きむら・ゆうこ=1982年8月17日生まれ。愛知県出身。鉄道をこよなく愛する鉄旅タレント。2015年にはJR、私鉄、地下鉄、ケーブルカー、モノレールなど、日本全国にある鉄道を全線乗車する「日本国内鉄道全線完乗」を達成。乗車した走行距離は約2万8000キロメートル。