【鉄旅タレント木村裕子の日本全国おもしろ鉄道】密にならない乗り鉄(2)列車編 北九州銀行レトロライン

2020年07月07日 16時00分

関門海峡の潮風を感じられるトロッコで快適な旅へ

 コロナ禍で行く旅行として「密閉・密集・密接」の3密を避けられる行き先を探している方のため、先週から3週にわたって「密にならない乗り鉄」をご紹介しています! 1回目の先週は“駅編”として、大分県の超スーパー秘境駅であるJR宗太郎駅をオススメしました。2回目の今週は“列車編”です。

 電車の中はどうしても密になってしまう場所だと思いますが、窓にガラスのないトロッコ列車ならそれを避けることができます。そこで今回は、北九州の門司港沿いを走る「北九州銀行レトロライン」をご紹介します。

 この列車はもともと、石灰石やセメントなどを港へ運ぶ貨物線でしたが、廃止後に名所をめぐる観光列車に大変身。門司港周辺にある九州鉄道記念館、美術館、展望広場、関門橋など、約2キロを結んでいます。

 運行は3月中旬~11月下旬の土日祝日と春、夏休み期間。ちなみに今年の夏休みは、7月は土日祝日のみ、8月は毎日運行するそうです。

 この路線は全国で初めて、観光目的に特化した鉄道としてつくられました。門司港は明治から大正にかけ、外国との貿易が栄えた国際港湾都市です。大正ロマンの街並みに、重厚な青色塗装の列車がよく似合います。最高時速15キロという、日本一ゆっくり走るトロッコに、関門海峡の潮風が窓を通り抜けていってとっても気持ちいい~。終点の関門海峡めかり駅には、海辺を歩ける観潮遊歩道や関門人道トンネルもあって、歩いて本州へ渡ることもできますよ。

 現在は新型コロナ対策として乗車の際、マスク着用と手の消毒、普段は対面のベンチ座席ですが横並び乗車、座席数78席に対して最大38席までの乗車制限を行っているので、安心して観光に出かけられます。九州鉄道記念館駅から乗る場合は、進行方向左の座席が関門海峡側になるのでおすすめです。

 ここで木村ポイント! 関門人道トンネルに行った時、「トンネルと言えば地底にある」と思い込んでいた私は、地上からエレベーターに乗って“下”を押しました。すると動かずにランプも消えてしまい、「閉じ込められた!」とパニックになってしまったんです。

 その様子を監視カメラで見ていた作業員さんから、「上を押してくださ~い」と遠隔アナウンスで指示されて、ものすっごく恥ずかしい思いをしたので、みなさんはお間違いないように渡ってください(笑い)。それでは次回、「密にならない乗り鉄・鉄道遊園編」へ出発進行~!

 

☆きむら・ゆうこ=1982年8月17日生まれ。愛知県出身。鉄道をこよなく愛する鉄旅タレント。2015年にはJR、私鉄、地下鉄、ケーブルカー、モノレールなど、日本全国にある鉄道を全線乗車する「日本国内鉄道全線完乗」を達成。乗車した走行距離は約2万8000キロメートル。