【鉄旅タレント木村裕子の日本全国おもしろ鉄道】3月13日に運行終了しました!「鮮魚列車」にギョギョッ!!

2020年03月24日 16時00分

運行を終えた「鮮魚列車」

 アニメ「機動戦士ガンダム」には、キャラクターのシャアだけが乗るモビルスーツ「シャア専用ザク」というものがありますが、こんな「〇〇専用」という列車や車両は、鉄道界にも実際にあるんです。有名なのは痴漢被害防止のためにできた「女性専用列車」、さらに皇室の方専用の「お召し列車」、過去には「修学旅行専用列車」なんてのもありました。

 さらに変わり種としては、魚専用の「鮮魚列車」があったんです。実はこの列車、今年の3月13日まで関西の大手私鉄の近鉄で走っていました。

 1963年に誕生したこの列車は日曜祝日を除く毎日、朝と夕方に運行。朝は三重県の宇治山田駅から大阪上本町駅まで、夕方は大阪上本町駅から三重県の松阪駅まで。伊勢湾で取れた新鮮な魚介を乗せて、大阪府内の市場や鮮魚店に運ぶために走っていたんです。

 最盛期には一日当たり100人以上の行商人が利用していて、車内は鮮魚でいっぱい!

 そのため、人は網棚に寝っ転がって移動したほど。しかし時代の流れとともに、トラックでの運搬に変える人が増えて、最近では利用者が数人にまで減ってしまい、このたび運行終了になりました。

 水産業者専用のため、一般客は乗ることができません。でも過去に数回だけ貸し切りツアーイベントが行われたことがあり、運よく乗車した鉄道ファン歴10年の鉄子さんに、その時の様子をうかがってきました。

 鉄子さんによると「車内は全く臭くないし、床もヌルヌルしてない。普通の近鉄列車に乗ってるのと変わらなかったですよ」と意外な感想! 唯一の違いは運搬用のため、車内のつり広告やつり革がないことくらいだそうです。

 イベントということで、乗務員さんが車掌マイクで「さかなさかなさかな~♪」と「おさかな天国」を歌って、車内は盛り上がったとのこと。

 一番感動したのは「網棚が金属ではなく、昔ながらのひもを編んだ本物の網棚でした!」と目を輝かせながら教えてくれました。さすが生粋の鉄ヲタである鉄子さん。注目するところが違うなと、逆に感動しちゃいました。

 ここで木村ポイント! 鮮魚列車は引退しましたが、16日から鮮魚運搬専用車両「伊勢志摩お魚図鑑」がデビューしました。伊勢志摩で取れる43種類の海の幸がデザインされているこの車両は、1両だけ一般車両に連結されて走ります。規模は縮小になりましたが、日本で唯一の鮮魚専用列車に会える近鉄へ、出発進行~!

☆きむら・ゆうこ=1982年8月17日生まれ。愛知県出身。鉄道をこよなく愛する鉄旅タレント。2015年にはJR、私鉄、地下鉄、ケーブルカー、モノレールなど、日本全国にある鉄道を全線乗車する「日本国内鉄道全線完乗」を達成。乗車した走行距離は約2万8000キロメートル。