このたび女ひとり、バックパッカーでオーストラリアの鉄道にたくさん乗車してきました! というわけで、先週と今週は“海外編”をお送りします。先週は路面電車についてお伝えしましたが、今週は「何この寝台列車!?」編。日本とのおもしろい違いに驚きの連続でした。

 メルボルンからシドニーまで寝台列車「XPT」に乗りました。事前にオンラインで申し込むと、日本語でこんなメールが。「前日に点検運休のため、その日はアルバリーまで夜行バスで移動し、車庫からの乗車になります。大変申し訳ございません」。普通の人には面倒なことかもしれないけど、鉄ヲタにとっては車庫から乗車できるなんてうれしい限り。「サプライズプレゼントだ!」と喜んで向かいました(笑い)。

 夜行バスでアルバリーに到着すると、車庫ではなくホームで列車が待っています。おそらく乗客への心遣いかと思いますが、私はガッカリ。でもそう思うのは私だけだと思うので、おとなしく乗車しました。

 せっかくなのでファーストクラスを選択! なぜなら普通車と約5000円しか変わらず、1万8000円ほどなんです。日本のグランクラスと比べると破格の安さ!と感じましたが、この金銭感覚は鉄ヲタの感覚まひでしょうか?

 寝台個室は2人1部屋で、1人で乗車の場合は同性の知らない人と一緒になるよう割り振られますが、この日はお客さんが少なくて1人で1部屋使えてラッキー! ファーストクラスは2部屋に1つのお手洗いとシャワーが付いていますが、シャワーが水のまま全然温かくなりません。コールボタンで車掌さんを呼ぶと、先ほど制服で検札に来た人がTシャツ短パンに着替えて現れました。でも水温は変わらないそうです。

 仕方ないのでシャワーは断念して寝ることにしましたが、ベッドに入ってまたビックリ。布団は羽毛で枕もふっかふか! シーツはシルクのようにツルツルです。日本の寝台車は硬めの薄い布団で、それが寝台ならではの名物と思ってましたが、羽毛は日本でもぜひ採用してほしいなぁ♪

 さらに翌朝、運ばれてきた朝食がすごい。コーヒーにトースト、シリアル、牛乳、リンゴジュースとボリューム満点。日本では名古屋の喫茶店で出てくる“モーニング”が豪華で有名ですが、それに負けないボリュームでした。

 ここで木村ポイント! 個室は片側が全面ガラスになっていて、カーテンを閉めないと丸見え。私は閉め忘れて、着替え中をバッチリ公開してしまったのでお気をつけください。それでは国が違えば列車も違う、でもそこがおもしろい海外の鉄道へ出発進行~!

☆きむら・ゆうこ=1982年8月17日生まれ。愛知県出身。鉄道をこよなく愛する鉄旅タレント。2015年にはJR、私鉄、地下鉄、ケーブルカー、モノレールなど、日本全国にある鉄道を全線乗車する「日本国内鉄道全線完乗」を達成。乗車した走行距離は約2万8000キロメートル。