【鉄旅タレント木村裕子の日本全国おもしろ鉄道】病みつきになる「秘境駅」探検! あちこちに絶景という宝箱が!!

2019年10月01日 16時00分

大自然と電車が1枚に納まる絶景ポイントを発見!

 山の中にポツンとあったり、集落から離れた場所に孤立して存在する駅を“秘境駅”と呼びます。漢字の通り、秘境にある駅。先日、知り合いに「鉄ヲタって秘境駅で何してるの?」「何もないからヒマじゃないの?」と質問され驚きました。「秘境駅では探検に忙しいのよ!」と思ったのですが、これは鉄ヲタだけの常識だったようです。そこで今回は、秘境駅での楽しみ方をお伝えします。

 9月上旬、岐阜県にあるJR中央本線・古虎渓(ここけい)駅へ行った時のことです。この駅、周辺に民家は一軒もありません。空と山と川に囲まれ、これぞ秘境駅!というロケーション。ただ駅前には自動販売機もあるし、地元の方が切符の販売を行う委託駅で、無人駅ではありません。難易度はやや低めといったところでしょうか。秘境駅初心者には最適かと思います。

 秘境駅の楽しみ方ですが、ホームに降りても、すぐに出口には向かいません。電車が見えなくなるまで見送るのがマナーです。秘境駅はたいてい誰も降りないため、列車が行ってしまって、1人ポツンと残された物悲しい感じを味わえます。ガタンゴトンという音が消え、草木が風に揺れる音のみが聞こえてきたら…さぁ、探検の始まりだ!

 駅を出たら自分がピンと来た方向へ進みます。時間はたっぷりあるので、道に迷いたい放題ですよ。ここは「古虎渓」という駅名の通り、渓谷にへばりつくように駅があります。線路沿いに土岐川が流れていて水が豊富にあるので、万が一遭難しても脱水症状になる心配はありません。なんという優れた駅でしょう!

 両側に草が生い茂る細い道を進むと、カラフルな毛虫の大群がこっちを見ていました。誰もいないので、その気持ち悪さに思う存分、大声で絶叫できるんです。さらに歩いたところ、ジャンプすると大きく揺れる橋を見つけました。ビクビクしながらちょっとだけ跳びはねて、駅の方を見上げると、そこには絶景が広がっていました。「秘密の場所、見つけた!」

 秘境駅はあちこちに絶景という宝箱が隠されているので、見つけた時の感動は病みつきになりますよ♪

 ここで木村ポイント! 11月中旬から下旬にかけては、山が紅葉で色づきます。何度行っても違った顔を見せてくれるので、またそのころに行ってみようかな。それでは、地図のない冒険で感動を探しに、秘境駅へ出発進行~!

☆きむら・ゆうこ=1982年8月17日生まれ。愛知県出身。鉄道をこよなく愛する鉄旅タレント。2015年にはJR、私鉄、地下鉄、ケーブルカー、モノレールなど、日本全国にある鉄道を全線乗車する「日本国内鉄道全線完乗」を達成。乗車した走行距離は約2万8000キロメートル。