【鉄旅タレント木村裕子の日本全国おもしろ鉄道】しなの鉄道「ろくもん」 上田駅では「甲冑駅長」がお出迎え

2019年07月16日 16時00分

上田駅の名物甲冑駅長は、真田幸村の生まれ変わり?

 突然ですが、みなさんは輪廻転生を信じますか? 人は亡くなってあの世へ行っても、また生まれ変わるという考え方です。私はこういった話が大好きなので“信じる派”なんですが、実際に先日、それを目の当たりにしてしまいました! 歴史上の人物である、あの真田幸村が生まれ変わって、現世で駅長になっていたんです!

 3年前に放送されたNHK大河ドラマ「真田丸」を覚えてますか? 主人公の真田幸村の故郷である長野県上田市には、上田城を始めゆかりの地がたくさんあるんです。

 上田市を走るしなの鉄道では、観光列車「ろくもん」が走っています。列車の名前は、真田一族の家紋である“六文銭”から命名されました。真田幸村といえば、大坂夏の陣で甲冑などあらゆる武具を濃い赤で統一した「赤備え」で有名ですが、「ろくもん」のカラーも濃い赤になっています。

 車内には料亭のような個室やソファ席などもあるうえ、料理人が車内で盛り付けて提供してくれるコース料理付きのプランもあります。優雅な車内でくつろいでいると、列車は上田駅に到着。ここで20分間停車するので降りたところ、ホームには甲冑を着て刀を掲げる真田幸村が満面の笑みで立っていました。

 もちろん本物の真田幸村ではなく、その正体は名物の「甲冑駅長」。上田駅の駅長さんが「ろくもん」が停車する時だけ扮装してお出迎えしてくれるサービスです。乗客も陣羽織を着て一緒に記念写真が撮れます。

 甲冑駅長こと酒井駅長は「戦国武将に扮してご当地PRをする“おもてなし武将”がここにはいないから、自分がなろうと思って。そうしたらお客さんが予想外に喜んでくれたんです!」と、誕生のキッカケを教えてくれました。

 20分間の停車時間中、全身でパフォーマンスをしたりポーズを取る姿は、天下の徳川を追い込んで庶民から英雄のまなざしが集まった真田幸村のよう? いや、私には本物の真田幸村にしか見えません! 最後はホーム上でアテンダントさんらと1列に並び、乗務員の1人に刀を渡して自分を切るよう伝え、「わ~、やられた~!」という面白いポーズで見送ってくれました。

 ここで木村ポイント! 甲冑駅長のおもてなしは、目の前のお客さんを一生懸命、楽しませようとする若手芸人のようなリアクションの連続でした。そのおかげで「甲冑駅長を始めて15キロやせました!」とのことです(笑い)。それでは現世で駅長として活躍する真田幸村に会いに、ろくもんの旅へ出発進行~!

 (毎週火曜掲載)

☆きむら・ゆうこ=1982年8月17日生まれ。愛知県出身。鉄道をこよなく愛する鉄旅タレント。2015年にはJR、私鉄、地下鉄、ケーブルカー、モノレールなど、日本全国にある鉄道を全線乗車する「日本国内鉄道全線完乗」を達成。乗車した走行距離は約2万8000キロメートル。